雨が降った日、コインランドリーで2人一緒に過ごせる時間は、陽が沈む前までの間だけ。忙しなく回転していた洗濯機は止まり、綺麗になった衣服を畳み終えたら俺たちがここに残る理由はもうなくて。
薄暗い空がまだほんの少しの明るさを保っているうちに「そろそろ帰ろうかな」と君が呟く。その言葉に対して、答えられる言葉を一つしか持ち合わせていない俺は、短い返事をして傘を差し歩き出す彼女の背中を見送る。
姿が見えなくなった後、洗い終わった衣服を取り出して無造作にバスケットに入れ込んでから、ようやく俺も帰路につく。今日は彼女がいつも纏っている香りが自分の服からも香ってきて、その度に彼女から抱きしめられた温もりを思い出す。
いつもそうだ。
彼女と会った後の家までの帰り道に思い出すのは、彼女と話した会話の内容、くらだない冗談や暇つぶしのゲーム。
「……」
玄関のドアを開けて家の中*******************
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