テラーノベル
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レンブラント・エイケンが、レイカールトン侯爵だった。
その事実に混乱を極めたベルは、レンブラントの手によって馬車に放り込まれ、フローチェの屋敷に強制送還させられた。
その間、ベルはほとんど記憶がない。
戻ってきてからも、着替えやら、傷の手当てやら、何かしらをしたりされたりしていたけれど、その記憶もおぼろげだ。
なぜなら、怪我と心労で発熱してしまったから。
翌日になっても、ベルはベッドの中で起き上がれないままでいる。
「ベルちゃん、寒い?毛布もう一枚持ってきましょうか?」
心配そうに覗き混むフローチェに、ベルは首を横に振った。
「い、いえ、大丈夫……です」
「そう?でも、歯がカチカチ鳴っているわ。寒いのでしょ?遠慮は駄目よ」
「気のせい……です。あの、ほんと……大丈夫です。遠慮なんかしてません」
精一杯お気遣い無くと訴えるベルでだが、実のところめっちゃくちゃ寒い。願わくば1枚と言わず、5枚ほど毛布を掛けてもらえるとありがたい。
でも、ベルは本音を隠して首を横に振りつづける。
もともと甘えるのが苦手というのもあるが、今回の件でたくさんの人を危険にさらしてしまった事実に耐え切れず自己嫌悪に陥っているのだ。
そんなベルの心情が伝わったのか、それとも意地を張るベルに苛立ったのかわからないが、フローチェの頬がぷくりと膨らんだ。
「もうっ、震えながらそんなこと言って、誰が信じると思うのよ。ちょっと待ってて、すぐに用意させるから」
「いえ、本当に平気です。大丈夫ですから──」
「そういう台詞は熱が下がって、傷が癒えてから言ってちょうだい。今は聞きたくないわ」
「でも、あ……!」
呼び止めるベルを無視して、フローチェは部屋から出ていってしまった。
「本当に大丈夫なのに……」
ポツンと一人残されたベルは、泣きそうな声で呟く。
傷が痛むのも、熱を出したのも、全部全部自分の責任だ。手厚い看護なんていらないし、この程度なら寝とけば治る。
そう思って、しっかり主張したつもりだったが、残念ながらフローチェには届かなかった。
(ああ……私、何やってるんだろう。迷惑かけっぱなしじゃん)
ベルは扉を見つめながら唇をぎゅっと噛む。
警護団に連行されたフロリーナ達は、然るべき処罰を受けることになる。領印は再造され、パウェルスは孫と再会できて、自分もサプライズ的な感じで伯父に会うことができた。
事実だけを見るなら、すべてが丸く収まった。
でもベルだけは、この一件をスッキリとした気持ちで終わらすことができなかった。
日暮ミミ♪
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臣桜
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鷹槻れん

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#ハッピーエンド
れもん データ飛んだ人
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コメント
1件
ベルちゃん、心も体もボロボロなのに「大丈夫」って強がる姿が切なくて……自分を責める気持ちが痛いほど伝わってきました。フローチェの「今は聞きたくないわ」という台詞が、逆にすごく優しくてじんとしました。全部が丸く収まったのに、ベルだけが消化できないもやもやを抱えるラスト、次が気になります。