「オーイ!誰かいるのか!」
第二話 不思議な男
突然、男の声がした。
びっくりして声の方を向くと、 やけにボロボロな格好をした男がいた。
その男は、ここらではあまり見ない 洋風の男だった。
髪は茶色かがった金髪で、瞳孔は青い。
剣を持っているので、騎士流れかもしれない。思ったのも束の間、「ひ、人だ!」そう言い彼は歓喜してこちらへ向かってきた。
私は訳もわからず薪を取りこぼしてしまった。
「おいあんた!ここが何処か分かるか?」
「ル、ルオサーク街道です」
「ルオサーク、、?聞いたことないな」
そう呟き、俯く(うつむく)男。
「まぁいいか、ありがとう!」
そう言ってどこかへ行ってしまった。
束の間の出来事であったが、驚きのあまり少しの間固まっていたほどだった。
私は生まれつき奇病にかかっており、 家を出ることを禁じられていた。 母の心配によるものだったが、そのおかげで助かったこともあり、最近まで家をほとんど出たことがなかった。
それゆえ、人と話すことに慣れていなかったのだ。
気持ちを切り替え、薪を拾おうとしたその時、
ズガッ
突然、何かが裂けるような音が響く。
驚き振り向いた時には、あたりの景色が違っていた。
第2話 完
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🐬( '-' 🐬 )イルカパンチ