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【⚠️視聴に関する重要なお知らせ】
この先の映像には、“実在の怪異反応”が記録されています。
映像には霊的安全処理を施していますが、
視聴者の体質によっては
軽度の頭痛・耳鳴り・情動不安定などの
反応が生じる可能性があります。
異変を感じた場合は、ただちに視聴を中止し、
専門機関への相談なども検討してください。
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(スタジオ)
トウヤ:
ええっと、それではですね……。
次はいよいよ、今回の動画、最後のコーナーになります。
マリン:
長かったねぇ~。
大変なのはいつもそうだけど、今回は特に。
ハル:
柴崎博士も言ってたけど……。
お面が怖すぎるから、ハル達みんなでお祓いしてきてもらったよ~!わらべのみや~!
トウヤ:
初めて俺達の動画を見てくれてる人や知らない人のために
少し説明させてもらうとですね。
童ノ宮って言うのは■■県童ノ宮市にある、
稚児天狗って言う子供の姿をした神様の伝承を受け継ぐ、
結構規模の大きな神社さんです。
マリン:
本来、お稚児様は火伏や家内安全、子宝の神様として信仰されてきたけれど、
近年だとネットでは怪異退散の方が有名なんだよね。
トウヤ:
俺とマリンちゃんは元々は無関係だったんですけど――、
お察しの通り怪異がらみで童ノ宮の氏子さん達に命を救ってもらったことがありまして……。
で、いろいろありまして、今は夫婦揃って塚森の姓を名乗らせてもらってます。
落語や歌舞伎、伝統芸能で言う名跡みたいなもんですね。
ハル:
んー?
……よくわかんないけどハルも、みょうせき?
マリン:
(ハルの背中を優しくさすりながら)
ハルくんは生まれた時から塚森だから……。
名跡とかじゃなくて、普通の塚森だよ。
ハル:
んんー?……やっぱり難しいよぉ。
(頭を抱えているハルの真上に「?」のエフェクト)
トウヤ:
では――、こちらが今回最後のVTRになります。
ごゆっくりりどうぞ……!
(画面暗転)
(晴れ晴れとした青空に映像が切り替わる)
(カメラが引き、神社の外周の映像。玉垣の前を歩く、
清楚で落ち着いた服装のマリンがハルを肩に乗せ歩いている)
(神社の入り口。大きな鳥居を見上げるカメラアングル。
神額に金色で書かれた「童ノ宮」の文字が日光を反射している)
(画面暗転)
(祈祷所。天井の角から見下ろすようなカメラアングル)
(席に着き、待機しているのはスーツ姿の人々。その中には柴崎ゼナの姿も認められる)
(そのまま、数分が経過)
(入り口のドアが開き、神職姿の中年男性が入場)
(男性をズームアップするカメラ。画面下にテロップ:童ノ宮第125代目宮司 塚森レイジ氏)
(祭壇の最上、御神体である天狗面に向かって礼拝する宮司)
#和風ファンタジー
#異能
#和風ファンタジー
(御神体を背に天狗の団扇を模した大幣を構え、人々のほうを向き直る宮司)
(宮司、息を整え「童ノ宮心経」を唱える)
(唱えながら大幣を左右に振るう)
宮司:
南無 大天狗小天狗十二天狗有摩那。
南無 秋葉大権現。南無 三尺坊大権現。南無 火之加具土神。
童ノ宮の由縁を申し上げる。
その昔、湯山の里に天の遣わした御子あり。
燃え盛る御姿でご慈愛を与え給う。
ふるふると震ふ亡者。荒ぶる神。隔てるたゆたう水面。
くるくると独楽のごとくに回りしは人の心と世のことわりの物語。
諸々の禍事・罪・穢・物の怪有らむをば焼き祓い給え。
燃やし清め給えとかしこみかしこみ申す。
オン アロマヤ テング スマンキ ソワカ。
オン ヒラヒラ ケン ヒラケンノウ ソワカ。
(氏子と思しき神職姿の男性が二人、童ノ宮の神紋が描かれた布に包まれた箱を宮司の前に置く)
(宮司が歩み寄り、布を取り払う)
(布の下から高さ50センチ、幅30センチ、奥行き40センチのアクリルボックス)
(中には「無貌」の面が収容されており、儀礼用の短い縄で面を縦横に結んでいる)
(カタカタと音を立てて震え始める「無貌」)
(再び大幣を左右に振るいながら真言を唱える宮司)
宮司:
オン アロマヤ テング スマンキ ソワカ。
オン ヒラヒラ ケン ヒラケンノウ ソワカ。
オン アロマヤ テング スマンキ ソワカ。
オン ヒラヒラ ケン ヒラケンノウ ソワカ。
オン アロマヤ テング スマンキ ソワカ。
オン ヒラヒラ ケン ヒラケンノウ ソワカ。
(更に「無貌」の震えは激しくなり、アクリルボックスごと跳ね上がりそうになったため、
左右に控えていた氏子の男性二人が必死で抑え込む)
(ピキッと音を立てて「無貌」の面の額部分に縦に亀裂が走り、
そこから黒煙のような気体が噴出)
(黒い気体はうねりながら宮司の前へ。それが人間のような形へと変わる)
(宮司、それを見すえ大幣を振るいながら、幼い子供のような声で)
宮司:
……己が為したことを悔いるか。ならば我とともに来い。案ずるな。
我が天狗道は地獄に非ず。来やすいところぞ。仏はおらぬが、鬼もおらぬ。
(子供の声が祈祷所に響き渡る)
(人間の形をした黒い煙が震え始める)
(数秒の沈黙の後)
宮司:
現世の罪穢れは忘れて、我が内にてしばし眠れ……。
(次の瞬間、内側から弾けるようにして煙が消える)
(数秒の沈黙の後)
(宮司、祭壇の御神体に向かって恭しく礼拝)
(宮司、再び「童ノ宮心経」を唱える)
宮司:
南無 大天狗小天狗十二天狗有摩那。
南無 秋葉大権現。南無 三尺坊大権現。南無 火之加具土神。
童ノ宮の由縁を申し上げる。
その昔、湯山の里に天の遣わした御子あり。
燃え盛る御姿でご慈愛を与え給う。
ふるふると震ふ亡者。荒ぶる神。隔てるたゆたう水面。
くるくると独楽のごとくに回りしは人の心と世のことわりの物語。
諸々の禍事・罪・穢・物の怪有らむをば焼き祓い給え。
燃やし清め給えとかしこみかしこみ申す。
オン アロマヤ テング スマンキ ソワカ。
オン ヒラヒラ ケン ヒラケンノウ ソワカ。
(画面暗転)