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「うわ…… 」
「気持ちいいのか?」
「二の腕ヤバイ、逆撫でされると変な感じする」
俺が正直に感想を言うと、清一が口元を震わせながら視線を逸らした。
「だけど、もっと、して欲しいな」
「くっ…… わ、わかった」
リクエストに応えるよう、丹念に優しく二の腕を揉んでくれる。これ、背中とか脚とかもされたらマジ気持ちいいかも。
息が上がり、清一の額から汗が流れ出し、俺の胸の上に滴り落ちる。
「こうしてると、なんかちょっとエロいな」
クスクス笑いながら俺がそう言うと、清一が眉間に皺を寄せ、俺の顔を、高揚を隠す事無く見詰めてきた。
(ヤバイ、いい顔すんなぁ…… 。イケメンズルイ)
二の腕を撫でてくれていた両手が離れ、ベッドにその手をつく。そして俺の上に覆いかぶさるような姿勢になると、何故か清一の顔がゆっくり近づいてきた。
(…… え?何?清一、どした?コレ…… まさか、床ドンってやつか⁈あ、や、床じゃねぇからベッドドン?うっわぁ響きわるっ!)
キスでもされかねない距離にまで清一が近づいてきたが、心臓がバクバクするばかりで除けようとか考える余裕も無く、意味不明な事しか頭に浮かばない。縛られているワケでも無いのに体が動かず、ただされるがままになってしまう。
「充…… ココ、勃ってるけど…… そんなに良かったのか?」
不意にツイッと、指先でジャージ越しに勃起しているモノを撫でられた。
(マ・ジ・か・よぉぉー!)
耳元で吐息混じりに囁かれ、背中がゾクッとしたと同時に、親友の目の前で勃起してしまった事に恥ずかしさを感じる。我慢出来てると思っていたのに、違ったみたいだ。
「…… ごめ、ん」
気恥ずかしさで清一から顔を逸らそうとしたが、ジャージのズボンとボクサーパンツを同時にずり下げられ、思わず俺は目を見開いて奴の目を凝視してしまった。互いの鼻先がぶつかり、荒い息遣いが心拍数を否応なしに上げていく。
「このままじゃ辛いよな?…… 責任取るよ」
清一の手が俺の勃起するモノに直接触れ、腰が浮いた。
「んな⁈お前、何でそんなとこ触って——んあっ!」
マッサージ用のジェルがまとわりついた手で上下に軽く擦られて変な声がでてしまう。
「ははは…… エロイな、充」
優しく陰茎部を撫でながら、清一が俺の耳にかぷっと噛み付いてきた。
「んくっ」
耳が気持ちいいとか知らんかった。ぞくりとした心地さのせいで『もっと噛まれたい』とか思ってしまい、そんな考えを慌てて消そうとしたのだが、何度も甘噛みされてはすぐにそれも出来なくなる。
「耳が気持ちいいのか?…… じゃあ、ココは?」
切先部分を指先でゆるっと撫で、先走り汁をジェルに絡めていく。大きな手ですっぽりと包まれ、同性ゆえの的確なポイントをつきながら、また陰茎部を擦られた。
「や…… それマジで…… や、あぁ!」
清一の腕にしがみつき、達してしまわぬ様必至に耐える。胸の先が奴の逞しい胸筋で擦れ、淫猥な声が次から次に、口からこぼれ出る。無意識に腰が動き、より深い快楽を求めてしまう。自慰よりも数段気持ち良くて快楽に抗えない。
「きよ…… ぁ…… くっ!」
「可愛いな、充。…… 想像以上だ」
「そうぞぅ?…… 何、言ってん…… ダメだって、マジやばぃか…… らぁ」
根元は強めに、先は優しく擦られ続け、言葉では『止めろ』と言っているくせに、腰が動いてしまう。もっと、もっと…… と動く体に連動する様に顔が蕩け、飲み込みきれぬヨダレが口の端から流れ出る。清一がそれをペロリと舐め、「…… 甘いな」と、囁いた。
「イクッ…… で、出るからマジで、はな——」
だが、もう目の前まで迫った絶頂が——
すっと急に消え去った。
「…… え…… 」
俺の陰茎部から温かな手が離れ、要望通りに刺激が消え去ってしまった事に対し、体が不満を訴えている。もっと欲しいのに、早くイキたいのにと体が震え、あがった息のまま俺は清一の顔をジッと見詰めた。
「これ以上無理だ…… 悪い」
俯き、清一がボソッと呟く。
(む、無理って何がだよぉ。ここまでしておいて、やっぱ気持ち悪いとか言って放置する気か?)
そう思うと少しイラついてくる。すると清一は自分のジャージをずり下ろし、俺の目の前に、自らの滾る陰茎部を全て晒してきた。ヒクヒクと快楽を求めて震え、流れ出る先走り汁が竿を伝う。ドクンッと脈打つ感じがひどく淫猥で、何故か腹の奥がキュッと疼いてしまった。
俺のモノと比較にならんサイズに『ここまでデカイとか、もう反則だろ!』『どこもかしこも規格外とか、巫山戯るなぁ!』と心の中で毒突きつつ、何を清一がする気でいるのか虚ろな眼差しのまま見ていると、爆発寸前である俺の陰茎部に、清一が己のモノをくっつけ始めた。
「うわぁ!お、お前、何し⁉︎——あぁぁ!」
「ごめん、ほんとゴメン…… 無理だ、我慢なんか出来ない!」
清一が双方の陰茎部をまとめて掴み、くっつけたまま腰を動かす。互いのモノが擦れ合い、俺はよがり声をあげて清一の首に抱きついた。
「何これ…… マズッ…… さっきより、きもちぃ…… くっ…… や!」
「みつる…… 気持ちいいか?俺も、やば…… 」
痴態に塗れた声をあげる清一を、不覚にも可愛いとか思ってしまった。激しい動きのせいで互いに汗が滲み出て、重なる肌がしっとりと心地いい。上に覆いかぶさる清一の胸筋が俺の胸の尖りに擦れ、胸先で感じてしまい、「んあっ」とはしたない声をあげてしまった。
頭ん中が享楽一色に染まる。当初の目的が思い出せない。同性で何やってんだよとか一瞬よぎっても、陰茎部に感じる快楽ですぐに消えていく。
「きよか…… 清一ぅ」
「あぁ…… 充、夢みたいだ」
清一の腰の動きが激しくなり、互いに嬌声が我慢出来ない。「あぁ!んあっ」と俺のみっともない声が部屋中に響いて煩い。奴はやたらと嬉しそうに俺の顔を覗きこみ、控えめにそっと頬ずりをしてきた。
「一緒に…… イキたいんだが…… ダメか?」
ダメだろ!とか、もうそんなセリフを言う余裕なんか微塵も無い。でも、いいぞとも言う事すら出来ず、俺は必至に頭を縦に振った。陰茎部を握る清一の手に軽く力が入る。互いに腰を振り、劣情にどっぷりとひったった瞬間、一気に快楽が弾けた。
「やば…… でるっ…… あぁっ!」
陰茎がビクビクと激しく跳ねて、白濁液が清一の腹筋へと飛び散ってしまう。
「くっ」
清一も短い声をもらしたかと思うと、限界まで質量を増した陰茎部から白濁液を俺の腹へと撒き散らした。
「…… はぁはぁはぁ」
呼吸音だけが部屋を満たす。互いの体温で室温が上がり、汗っぽい体からは、達したというのに熱が引かない。
(今までの経験の中で一番気持ちよかった…… 。自慰しか知らんから、比べる対象が少ないけども)
火照る顔に腕を乗せ、はぁと息を吐き出す。いつもならもう今頃賢者タイムが訪れて、『またやっちまったなぁ』と軽い罪悪感を感じている頃なのだが…… 正直、今はもっとしたいと思っている。
(親友相手に何を考えてる?有り得んだろう)
そう考えはするのに、腹の奥の疼きは治らず、陰茎部に少しの硬さを感じた。だが、清一は「今拭く物持って来る」と言いながら俺の上から体をよけ、フラつく足取りのまま、ジャージだけをそのまま穿いて、逃げる様に部屋を出て行ってしまった。
「…… マジか」
自分だけでは持て余す衝動を俺はどうにも出来ないまま、ただ人様のベッドに横たわり、呆然と清一の戻りを待ったのだった。