テラーノベル
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「あ」
「へ?」
ふと入った教室で見つけたのは、ロボロ・トントンと共に行動をしているあの刑事さんの3人だった。
何かあったのか知らないが、みんなが本を片手に抱えており、子供の手に晒されると余計大きく見えた。
途端、銃を構える音が聞こえた。
「……また飼育小屋にぶち込む気?」
警戒体制がバチバチな刑事さんのおかげか、子供たち2人は逃げ出した。
そんな中、自分の額には冷たくも黒く光る銃が突きつけられていた。どこか震える手で突きつけられているのがよく伝わる。
「あれ、飼育小屋じゃ物足りなかった?」
「アホか」
冗談混じりで言えば、相手はどうやら本気の言葉として捉えていたらしく
「人間として、教師として、それはやっちゃいけないだろ」
怖いほどの目つきで睨まれるが、自身は片手に持っている鎌を振り下ろして相手の手首を狙う。
相手はすぐさまそれに気づき、瞬時に自身も距離を取った。
教室を出て行き、廊下で走る。また同じような景色が繰り返されたわけだ。
「また逃げるの〜? お前にそんな構ってらんないんだけど」
「知らねえよ! それに、俺は遠距離でお前は近距離。離れれば離れるほど俺が有利になんだよ!」
確かに相手は、びっくりするほどの遠距離から銃弾を撃ち込んでくる。もちろん当たったりして少しの間動けなくなるが、大体はこんな鬼ごっこみたいな絵面だ。
それに……
(撃つ気配が感じられねー)
どうも、相手は逃げるばかりで一向に撃とうとしない。
撃つならば、本当に自分が子供を傷つけようとするときか、距離を詰められた時だけだ。
彼は一体、何と格闘してそこまで撃たないようにしているのだろう。
(───まぁ、分からなくはないけど)
そんなことをふと思った、その瞬間だった。
「───……ぁ」
「!」
数十分前にも聞こえた、全く同じ声が聞こえ、つい足を止めてしまった。
後ろから聞こえた、掠れたか細い声だ。けれどそれは、どこか聞き取りやすいような声をしていて。
「───らだぁ……」
「は、」
空耳なんかじゃない。自身のあだ名を、誰かが呼んでいる。
こんな呼び方をするのは、1人しかいなかった。
「───天乃?」
「はあ?」
そう名前を口からこぼして気づいた。
そうか。あの、昔の仲の良かった幼馴染に似ていたこの刑事は───あいつだったのだ。
天乃は自身の名前を呼ばれると思っていなかったのか、瞬時に足を止めてこちらに振り向いた。
「何、して…………っ!!」
振り向いた天乃は、こちらを見るなり形相を変えた。まるで幽霊でも見たような、そんな。
けれど、なぜ自分を見てそんなおかしな顔になる?形相を変えるほど、自身のどこかがおかしかったのだろうか?
───いや、本当に自分を見ているのか?
どうも、天乃は自分なんかよりも、むしろ自分の後ろを見ているような───。
「何か、いんの? 俺の後ろに」
久々に感じた恐怖から、手汗が噴き出す。まるで真夏の中で運動をした時のように。
けれど、抑えきれない好奇心は昔と変わらないんだと気づいた。
「───振り向くな、らだぁ!!!」
時すでに遅し。
自分が好奇心に負けた時点で、彼のその忠告はもう遅いのだ。暗く長い廊下の真ん中で、後ろを振り向く。
「─────らだぁ」
はっきりと聞こえた、声。聞き覚えがあって、今聞くとかなり幼い声。発音もまだ幼稚くて、聞いたところ小学校低学年程度の幼さだ。
そんな昔から、自身のことを”らだぁ”と呼んでいたのは、1人しかいない。
懐かしさと同時に疑惑の念を持ちながら、後ろを振り向いた。
あの、姿は───
二酸化炭素
892
推しで世界を支配する
16
(*´ー`)ノ
104
#日常組
ふゅう@低浮上
1,091
コメント
1件
うわあ、ここで「らだぁ」って……っ! まさか天乃刑事があの幼なじみだったとは。てっきり別人だと思ってたから衝撃。それに後ろにいる“何か”の正体も気になりすぎる。銃を撃たない理由も明らかになってきたし、設定がどんどん繋がっていく感覚がたまらないです。続きが待ちきれません!