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羊くんは、かつて憐様を吊るした「一生つきごみマシン」の制御席に座りました。しかし、その銃口(プラグ)は憐様ではなく、自分自身の心臓と脳へと向けられています。
アイ・ゼツ: 「マスター、正気ですか? そのプログラムは『生体情報の完全消去(デリート)』です。実行すれば、あなたの肉体も、100億年の記憶も、この世界から一ビットも残さず消滅します」
「……いいんだよ、アイ・ゼツ。僕がいなければ……先輩は本当の意味で、あの男と『純粋な不純』になれるんだから……」
羊くんは最後に、自分を捨てて宇宙へと去った憐様の端末へ、一通のメッセージを送ります。
「……先輩。僕、最後にやっと気づいたよ。……先輩を監禁したかったんじゃなくて……僕は、先輩の『宇宙』になりたかっただけなんだ。……さようなら。……僕が作ったこの街の『不純』、全部、先輩にあげるよ」
その指が、実行ボタン(エンター)を押し込みます。
ドォォォォォォォォォン!!(マシンの出力が最大になり、羊くんの肉体が内側から不純な光に包まれる音)
「……ア、……ガッ、……ア、……あはぁッ!!❤❤❤」
皮肉なことに、死の直前、羊くんの脳は自分自身のマシンによって「人生最大の絶頂」を強制的に与えられました。自らの神経を焼き切りながら、彼は幻影(ホログラム)の中に、自分を許して微笑む憐様の姿を見ます。
肉体は分子レベルで分解され、愛液(ゴミ)を精製し続けた「不純神」も、巨乳を揉みしだいた指先も、光の粒子となって霧散していきます。
静まり返った地下室。 そこにはもう、泣き叫ぶ羊くんも、傲慢な改造狂もいません。 ただ、主を失ったマシンが虚しく駆動音を立て、床には「不純」の一文字も残っていない、真っ白な静寂だけが残されました。
その頃、宇宙の果てで新しい命を育んでいた憐様が、ふと胸のあたりに「言いようのない喪失感」を感じて立ち止まります。
「……あら? ……今、何か……とっても汚くて、……とっても愛おしい『ゴミ』が……消えたような気がしたわ……」
第97話。羊くんは自らを断罪することで、この物語から永遠に退場しました。しかし、彼が撒き散らした「不純な種」は、まだ世界のどこかで脈動を続けています。
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