テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ずっと待っていた。
ずっとずっとずっと。
それなのに、来なかった。
ずっとずっとずっとずっとずっと待っていたのに。
街中を走り回った。
すると、こんな会話が聞こえてきた。
「えー?!また行方不明者出たのー?!」
「そうみたいなのよ〜…」
「今度は16歳の男の子みたいでねぇ…」
『……!』
「あの人だ」と直感した。
(あの人が…行方不明に……?)
まさか自分の身近で行方不明者が出るなんて思わなかった。
私は下を向きながらその場を去った。
「どうやらあの子らしいのよ〜」
「どの子?」
「ほらぁ、あの悪ガキの」
「あらぁ、それは…その…不幸中の幸いってやつねぇ…」
「そ、そうねぇ…」
ひたすら、ひたすらに歩いた。
『……』
『?』
すると、知らない神社に来ていた。
『どこ…?』
「まさか2日続けて来るとは」
「名前はー?」
そこにはポニーテールの女の人とボブの女の人。
『鐘楼帷…』
「帷さん、ね。」
「ここは麗流楼水。居場所のない者が集まるところ。貴女は過去に何があってここに来た?ここで何を望む?」
『私は…家族が空き巣犯に殺されたの。私も殺されそうだったけど、男の人が助けてくれた。その人と会う約束をしてて昨日会ったんだけど、今日は来なかった。顔も名前も分からないし、挙句の果てには行方不明になったって情報も聞いた。だから…』
「…」
『私は…“とば”は、新しい人生を歩みたい。』
「そうだね、この世界は居場所のない者が集う場所。人間関係含めて、全てが新しく作れるはず。」
「鐘楼帷さん、貴女を麗流楼水に歓迎します…!」
それからとばは公園で眠る日々を過ごした。
公園に行けば、あの人に会える気がして。
それからもオレ様は夜遊びを続けた。
約束を守ってあげられなかったあの人の代わりに、新たな約束を作って守りたいから。
コメント
15件
あれ、コメント忘れてた←は? 公園にいる理由がなんか感動…
デヤアアアアアアア…良いです… それで、この後会うんですよね…アアアア…←静かに