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シアワセだった少女
心麗(ミレイ)
それは
お母さんが私につけてくれた可愛い名前
生まれてから、私はお母さんとお父さんに囲まれてすごく幸せだった
でも
私が中学生になれば
母は父にお金を貢いで
父はそのお金でキャバクラやパチンコに入り浸った。
そんな父を見た母は私に「お前なんかいなければ」や「生まれて来なければよかったのに」と…
暴力を振るい、暴言を浴びせ続けた
父は私が高校生になったのを見て
欲の捌け口にした…
でも、母に愛されたかった私は
勉強を頑張って、スポーツも1位を取って
…頑張っていた。
それでも母は私を褒めなかった…それどころか
見向きもしなかった…
だから期待するのを辞めた…
でも、私にも限界はある
また欲の捌け口にしようとした父を…
私は灰皿で思いっきり殴った
その後は何も覚えていない
悲鳴が聞こえて
サイレンの音が鳴って
鉄の匂いが床に染みた
私は精神病棟に閉じ込められた。
意識も朦朧とする中で
私に声がかかった
??「ねぇ、一緒に遊ぼうよ」
その声は子供のようで、ぼやけた視界の隅に、白くて、小さな子が映っていた
その子だけははっきり見えたの
白い髪で目に包帯を巻いた女の子
心麗「…あなたは…誰?」
??「僕の名前は時雨!」
??「心麗ちゃんと遊びたくてきたの!」
不思議と嫌じゃなくて、体が動いた。
ただ少し不思議だったのは
その子女の目の下には溶けたハート…?のようなものが書いてあって…その色は黒
私にも書いてあったが、そのハートは赤だった
なんの意味があるのかは分からなかった…
でも今は楽しい
心麗「いいよ!遊ぼう!」
時雨「やったぁ〜!えっとね!えっとね!」
時雨ちゃんは一緒に積み木やお絵描きをしたりしていた
童心に返り、すごく楽しくて楽しくて
病院で食べさせてもらえなかったお菓子を時雨ちゃんは差し出した
時雨「ラムネあげる!美味しいよ!」
心麗「ありがとう!✨」
でもそんな時雨ちゃんも帰る時間がある
1時間したら帰ってしまって…
心がぽっかり空いたように、吐き気がした
怖い…怖い!!
私は気付けば拘束されていて、至る場所にアザがあった
ボーッとした意識の中、目に入ったのは、時雨ちゃんがくれたラムネ
一緒に食べたのがすごく幸せだった
美味しくて、沢山食べた
時雨ちゃんも喜んでた
毎日来てくれて、毎日遊んだ
時雨ちゃんが来ると、拘束具はなくなっていて、時には外で遊んだ。
でもそんな日も終わりを告げるように
ある日
急に時雨ちゃんがこういった。
時雨「もう僕居なくなるんだ」
心麗「え?」
ちょっと待って、と言おうとして口を開こうとしたが、口は開かず…理解した
ピーッピーッ
心麗「…ぁ”…ぁ”あ”」
私のハートは黒に染った。