コインランドリーへ向かって走る中、雨は本格的に降り始めて、乾ききっていたアスファルトが徐々に水分を含んだ濃い色に変わっていく。今日は晴れの予報だったから傘は持っていないし、まだ小雨とはいえこうして外にいる間は少なからず濡れてしまう。
湿り気を帯びる服が不快で、早くやんで欲しいと思う一方でまだやまないでと矛盾した気持ちで祈る自分に気付く。どうしちゃったんだ……私……。もう陽は落ちかけていて、今更コインランドリーに向かったって”いる”という確証は何もないのに。
花火大会で偶然見かけてから三日後、雨が降ったからあの場所に行ったのに、姿を現さなかった。だからきっと「ああ、そっか。そういうことか」とその意味を察して汲み取って理解するとしたら、その答えはとても簡単なこと。”恋人ごっこ”をしようと言われた時の涼の言葉を思い出せ。
(そんなに警戒しないで。ただ暇をつぶすためのお遊びで************************
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