ドンドンドンドンドン
声を殺して早五分ほど経った
インターホンを鳴らされてからずっと心は震えてる
まぁ、心だけじゃ無く体も震えているけど
今日この日ほど家にインターホンがあって相手を確認できることに感謝したことは無い
早く帰ってくれ、早く帰ってくれ
もう、願うしか無かった
俺は何もしてないのに
なんでこんなに追われなきゃならない
なんで、こんな遠くに引っ越したのに
どうして、こんな目に
どうして、震えなきゃいけない!?
そう思って、震えて、怖がっている
時間だけがただ優しかったのに
ガチャ、という音が無情にも部屋に響く
あぁ、終わったんだ
なんとなく、そう感じた