綺麗な舞台だなと、思った
その中で、主役と思わしき人が
1番、綺麗だった
1回見ただけで脳に残るほどに
素敵な人だった
その一瞬で
夢見る少女の全てを奪った
素敵で、憧れた人
あの人に憧れて
あの人の背中を追った
それは、単純なことではなかった
私には、怖いくらい才能が無かった
だから、努力で埋めるしか無かった
……ふん
上等だ、かかってこい
緊張が走る
張り詰めた空気が程よく首を絞める
そうだ、これでいい
夢の舞台に、立っている
あの時の私は、まだ幼くて
客席から見た彼女に恋をした
なんて、素敵な世界
なんて、素敵な場所
なんて、素敵な人
夢を、叶えたよ
才能がないなんて罵られても
努力だけは頑張った
だから、大丈夫
憧れの貴女に言われた言葉が、今も響いてる
「大丈夫、貴女は素敵よ」
1番好きな人が、そう言ってくれた
きっと今の私は、最強だ
さぁ、目にもの見せてやる
私が、この舞台の主人公だ
コメント
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才能がないと罵られても努力して努力して上り詰めた主役という立場を得たのはいいけど、憧れの好きな人からそれを奪ってしまった、って考えると少し複雑……💦 これから「私」が舞台の主人公としてどうしていくのかどう行動するのか少し気になる……🙄🙄