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ロマンスファンタジー
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月白の婚礼衣と、ほどけた恋の縫い直し
1話から読む王立衣装局で働く見習いのジェイレンは、春の星糸祭を前に、正式採用を目指して朝早くから針を動かしていた。ところがある夜、誰もいないはずの回廊を、月白の婚礼衣がひとりで歩いていく姿を目にしてしまう。あとを追った先で出会ったのは、無愛想だが実直な騎士パリック。さらに婚礼衣の裾から見つかったのは、「先生の恋人へ」と記された古い手紙だった。しかも封蝋には、パリックの家の紋章が残されていた。庶民出身の見習いと侯爵家の騎士。噂好きの職場、刺々しい上司、静かに記録を拾う青年を巻き込みながら、二人は三十年前に消された恋と王城の改ざんをたどっていく。過去に踏みにじられた名前を救うことは、今を生きる二人の距離を少しずつ近づけることでもあった。月夜の回廊を歩く婚礼衣が結ぶ、謎と恋の王宮ロマンスです。






