1)登場人物一覧
啓介:海鳴り寺近くで育った青年。
芽生:建物調査を学ぶ学生。
遼征:港の曳航会社で働く青年。
遙香:役場で文化財関係を担う女性。
享佑:門前のプリン店を継ぐ予定の青年。
澄江:赤いリボンにまつわる過去を抱えた女性。
2)あらすじ
春休みの海辺の町・汐見町。取り壊し寸前の海鳴り寺の離れを前に、啓介と芽生は、町の思い出を集めた「海鳴りかるた」を作り始める。きっかけは、沖の沈船から見つかった赤いリボンと、途中で途切れた古い札。聞き込みを重ねるうち、笑える失敗談の裏から、町の人々が胸にしまってきた後悔や寂しさが見えてくる。やがて二人は、離れが昔も今も誰かの居場所だったと知り、失われかけた場所と、自分たちの気持ちを結び直していく。