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【完結】世の中は理不尽だけれど…

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【完結】世の中は理不尽だけれど…

12 - 世の中は理不尽だけれど…⑩

♥

200

2021年03月03日

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サタン

……やはりそうであったか…

サタン

うむ…報告ご苦労

サタン

…なんだ?

サタン

……そうか

サタン

そうなるであろうことは多少なりとも予測は出来たが…

サタン

いや、お主の責任ではあるまい

サタン

出来るだけ早く援護を送ってやれ

サタン

…うむ…わかった

サタン

……

ロマリエル

何かありました?

サタン

いや、問題無い

ロマリエル

?…そうですか

太郎

サタン!早く!早く!!

サタン

うむ、わかった

サタン

すぐ行く

ロマリエル

しかし、オープン前から凄い人だかりですね

ベザル

あれのせいじゃない?

ベザルが指差した先には、

神(シン)レンジャーショーと書かれた看板があり、

その先にある野外のステージへ向かう多くの家族連れの姿があった。

太郎

ほら!早く早く!!

太郎はピョンピョンと飛び跳ね、

ぼんやりしている大人たちを手招く。

ロマリエル

こんなに人気があったんですね、あの特撮ヒーロー

ベザル

そうみたいだね

ロマリエル

ありきたりなストーリーですけど

ロマリエル

ま、子供向きには十分か

ベザル

うーん…でも、意外と残虐なシーンとかもあって

ベザル

一時期は”それってどうなの?”みたいな

ベザル

物議も出ていたらしいよ

サタン

お主ら、いやに詳しいな

ベザル

まぁ…太郎くんが見てますし

ロマリエル

それも、録画したのを何回も何回も

サタン

むっ…そうなのか?

サタン

我の前ではそんなことは無いが…

ロマリエル

それは、サタン様のお帰りが遅いから

サタン

…なるほど

太郎

ほら!!早く!!

サタン

うむ、あまり一人で先に行くでないぞ

太郎

だったらもっと早く!!

ベザル

太郎くん楽しそうだね

ロマリエル

遠出はこれが初めてですから

ベザル

あ、そっか

無事、ステージ前を確保できた四人。

ノノ

おや?太郎くん

太郎

え?

太郎

…あ!ノノ!

ノノ

わぁ~!名前覚えててくれたの!?

ノノ

嬉しい!

ロマリエル

サタン様、彼女は?

サタン

ああ、死神だそうだ

ベザル

あ、前にサタン様が相談したっていう?

サタン

うむ

ベザル

へぇ…

太郎

ノノも来てたんだ!

ノノ

そうだよぉ

ノノ

こんなところで会えるなんて凄い偶然だねぇ

太郎

うん!

サタン

デートか?

タナキエル

んなわけあるか

サタン

では、何故彼女と?

タナキエル

うるせぇ

タナキエル

そもそもここのチケットを貰ったのは俺なんだよ

サタン

で、彼女を誘ったと

タナキエル

んなわけねぇだろ

タナキエル

あいつが勝手に来たんだよ

タナキエル

神レンジャーがどうこう言ってな

サタン

なるほど

タナキエル

そんな目でこっち見んな!

ベザル

えーっと彼は?

ロマリエル

タナキエル

ロマリエル

ほら、前に話した原種(げんしゅ)の……

ベザル

ああ…彼が…

ショーはほどなくして始まった。

まず悪役が登場し、

会場にいる子供たちにちょっかいを出す。

小さな子供は泣きだし、

ちょっと大きな子供はヒーローさながら

キックやパンチを繰り出し

悪役は嘲笑いながらステージに戻る。

そして、

子供たちが大きな声で神レンジャーの名前を呼ぶと

ファイアとアイスが颯爽と登場し、

悪役たちをなぎ倒していく。

その様を太郎は終始目をキラキラと輝かせてみていた。

ロマリエルやベザル、ノノもステージに見入っていたが、

サタンだけは時折スマホを取り出して画面を見ていた。

太郎

面白かった~

太郎はご満悦でステージを後にする。

ベザル

あれ?もしかして

ベザル

もう帰る、とか言っちゃう?

太郎

そんな!

太郎

次はジェットコースターでしょ!

太郎

観覧車にも乗りたいし!

太郎

あの、ウォーターコースターっていうのにも乗りたい!!

太郎

…ダメ?

ベザル

ダメじゃないよ!全部乗っちゃおう!

太郎

うん!!

太郎

あ!ノノも一緒に来る?

ノノ

いやいや、私ジェットコースターは苦手なんだよねぇ

太郎

そうなの?

ノノ

うん

ノノ

のんびり遊園地の中を散歩して

ノノ

写真撮って帰るつもり

太郎

…写真?

ノノ

そ、友達に頼まれたんだ

ノノ

コーヒーカップの写真と

ノノ

噴水の写真を撮ってきてってね

太郎

へぇ

ノノ

だから、太郎くんとはここでお別れ

太郎

そっか……

ノノ

そんな顔しないのぉ

太郎

じゃあ、今度はノノが僕の家…じゃなかった

太郎

サタンの家に遊びにおいでよ

ノノ

ふぉぉぉ…ちょっと緊張するけど…

ノノ

いいのかな??

ノノはチラッとサタンの方を見る。

サタン

うむ、構わん

サタン

是非、来てくれ

ノノ

…はい、わかりました

太郎

やった!

太郎

タナキエルも一緒に来てね!

タナキエル

は?なんで?

太郎

タナキエルの美味しい料理も食べたいから

タナキエル

……

タナキエル

…わかった

太郎

やった~!!

ノノ

子供には甘いんだねぇ

タナキエル

あぁ?

ノノ

ひぇ

太郎

あはははっ

ノノ

笑いごとじゃないってばぁ

太郎

ふふっ

ノノ

じゃ、太郎くん、またね

太郎

うん!またね!

ノノは太郎とハイタッチして

サタンたちと別れた。

ロマリエル

サタン様、どうしました?

サタン

いや、何でもない

サタン

さて、何に乗るんだ?

太郎

ジェットコースター!!

サタン

太郎は乗れるのか?

太郎

乗れるよ!

サタン

そうか、では行こう

太郎はサタンの手を取って歩き出す。

ロマリエル

……

ベザル

どうかしたの?

ロマリエル

サタン様がずっとスマホを気にしているようなの

ベザル

仕事?

ロマリエル

でも、今日は副社長に全て任せているはずだし

ロマリエル

副社長が逐一連絡してくるわけもないと思うのよね

ベザル

……ああ、あれかな?

ロマリエル

あれ?

ベザル

ほら、太郎くんの両親が……

ロマリエル

ああ、悪魔が絡んでるかもしれないって話しね

ベザル

本社の情報網を使えばすぐに判明するはずでしょ?

ロマリエル

……そっか

ベザル

ん?

ロマリエル

今朝の電話はそれだったのかな

ベザル

ってことは、誰かが行って対処してるってことかな

ロマリエル

おそらく

ベザル

…もしかして、ルーテが?

ロマリエル

…かなぁ

ベザル

それでスマホを気にしてるのもおかしな話だけど

ロマリエル

そうよねぇ

太郎

二人とも!早く!置いてっちゃうよ!

ロマリエル

はーい!

太郎

楽しかった!

すっかり日は傾き、

多くの客が帰路につく。

サタン

そうか

サタン

なぁ、太郎

太郎

何?

サタン

太郎は今、幸せか?

太郎

うん!幸せだよ

ニコニコと満面の笑みを浮かべて太郎は答えた。

サタン

そうか

サタンもどこか嬉しそうな顔をする。

太郎

あ!でも!

サタン

ん?

太郎

今度はパパとママと一緒に来れたら

太郎

もっと嬉しいなぁ

サタン

…そうだな

太郎

ねぇ、サタン

サタン

なんだ?

太郎

パパとママが帰ってきたら

太郎

もう、サタンとは一緒にいられないの?

サタン

う~む…そうだな

サタン

我と一緒に生活する必要は無くなるだろうな

サタン

何せ、太郎には父上と母上がいるのだから

太郎

そっかぁ……

太郎

……それはちょっと寂しいなぁ

ロマリエル

……

ベザル

……

太郎

…あ!ねぇ!最後にあそこ入ろう!

指差した先には、

夕陽をバックにした幽霊屋敷があった。

サタン

幽霊屋敷か…

太郎

うん!

ロマリエル

閉園までもう少し時間があるので

ロマリエル

入れると思いますよ

太郎

じゃ、行こう!

ベザル

太郎くんは幽霊とか怖くないの?

太郎

怖くないよ!

太郎

ベザルは怖いの?

ベザル

うーん…得意じゃないかなぁ…

ロマリエル

(使い魔なのに?)

ロマリエル

(むしろ、人を驚かす方なのに?)

太郎が先陣を切って入り、三人は後に続く。

中は当然のごとく薄暗く、肌寒かった。

からくり人形が鏡の中から飛び出してきたり、

頭上から何かが落ちて来たり、

泉の中から這い出してきたりと、

古い幽霊屋敷にしてはなかなか凝った演出になっており、

ベザルが時々弱弱しい悲鳴を上げていたが、

太郎は終始楽しそうだった。

そろそろ出口に辿り着くころ、

四人は鏡に囲まれた部屋に入る。

ゆっくりと背後の扉が閉じ、

床以外全て鏡に囲まれた部屋を四人は不思議そうな顔を見つめる。

そして、

突然明かりが消えた。

ベザル

うひゃぁっ

ロマリエル

もぉ、悲鳴上げないでよね

ベザル

ご、ごめん

しかし、真っ暗になるだけで何も起きない。

サタン

何も起きぬな……

ロマリエル

故障でしょうか?

サタン

太郎?

ベザル

ねぇ、変だよ

ロマリエル

なにが

ベザル

だって…僕、夜目が効くはずだから

ベザル

このぐらいの暗闇ならすぐ見えるようになるはずなのに

サタン

…っ!

ベザル

何も見えない

ロマリエル

え、どういう

サタン

太郎がおらん!

ロマリエル

え!!

ベザル

嘘、匂いが…

ベザル

いつの間に…

サタン

壊すぞ!悪く思うな!

そう言ってサタンが床に拳を振り下ろした瞬間、

バリンッ!!

周囲を囲んでいた鏡が割れて三人は暗闇から解放されたが、

そこは幽霊屋敷の中ではなく

薄暗い森の中だった。

ベザル

こ、ここは?

ロマリエル

…幻影結界の中…

ベザル

ってことは悪魔の仕業?

ロマリエル

おそらく…

サタン

……

サタン

とにかく、太郎を見つけるのが先であろう

ロマリエル

はい

ベザル

わかりました

【完結】世の中は理不尽だけれど…

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