うちの学校には
神出鬼没の、妖精さんがいるらしい
……と、いうのも
妖精のようにふらっと現れては幸せを持ってきてくれる人がいるらしい
まぁ、転校生だからあったことは無いのだけど
皆が口を揃えて「妖精さんに会え」とうるさいのだ
……そんなに、御加護のある人なのだろうか?
そもそも、高校生の噂なんて風のようなものだ
考えるだけ無駄か
……そう、思っていられるのは幸せの証拠だったらしい
目の前にいる、ふわふわと浮いた「人」らしき人物
……これが、妖精さん…?
いやいや、浮いてるし人じゃないこれ!
なんて考えを見透かされたのか
くすっと、笑って
こちらに寄ってくる
流石に警戒しないなんて選択肢は無い
少しずつ、少しずつ
後ろに下がっていた
……はず、なのに
気がつけば、妖精さんは後ろにいた
そして、つんと俺を触った
そして、そのまま帰った
…いや、帰ったというか…消えたというか…
……あれが、この学校の妖精さんか
……マジの妖精じゃん
…でも
どっちかというと、天使っぽかった…?
「あ、そういやこの前、妖精さん見たぞ」
「まじの妖精さんって居るんだな」
「……え?どういうこと?」
「どういうことって…そりゃ浮いてる人間見ればそう思うだろ」
「つか、どっちかと言うと天使っぽかったけど?」
「……ごめん、さっきからなんの話をしてるの?」
「え?だから……妖精の……」
「妖精さんって、お前の隣の席の人の話だぞ?」
「……え?」
コメント
3件
まさかの展開すぎた……!! 確かに妖精さんって言われたらふわふわ飛んでる羽の生えた生物を思い浮かべるよね🧚♀️💭 でも、皆が言っていた妖精さんが語り手さんの隣の席の人なら語り手さんが見た天使のような人は一体……?? もしかして本当に妖精or天使が現れた??もしくは実は隣の席の妖精さんがまじの妖精だった??どっちだろ……🤔🤔