「少女」
世界はこの日を、どう定義したんだろう
「少女」
きっと、何も思ってなかったはずだ
「少女」
それは、世界にとって意味の無いもの
「少女」
それは、世界にとって偽りの愛
「少女」
それは、世界にとって慈悲に等しい
「少女」
なのに、この世界はこんなにも幸せだ
「少女」
…いつも、今日に限って
「少女」
……どうしてだと思う?
「少女」
「死」
「死」
…聞く相手俺で合ってる?
「少女」
多分?
「少女」
この日だけは、みんな幸せそうだもの
「少女」
お互いに、お互いのことしか考えない日
「少女」
…世界が、そんなものが好きだとは思えなかったから
「少女」
だから、貴方に聞いた
「少女」
君は、世界に愛されてるから
「少女」
もちろん、華には敵わないけどね
「死」
そりゃ、そうでしょ
「死」
あの愛し方は…なんか
「死」
…ぞっとするね
「少女」
それが、世界にとっての愛だよ
「死」
……そう
「死」
それで、なんの質問だっけ?
「少女」
どうして今日だけ世界は幸せだと思う?
「死」
…そうだね
「死」
俺はそれを根本から否定するよ
「少女」
…どうして?
「死」
俺達は、愛されてるからね
「死」
この世界から見放されない
「死」
そんな、幸せなことがある?
「死」
よって、幸せなのは今日に限った話ではない
「死」
ただ、君が今日に限って色々見てるだけだよ
「死」
「少女」さん
「少女」
…そうなの
「少女」
生憎、外に出られないから
「少女」
必然的に会うのが君達だけなんだよ
「少女」
だから、だったのか
「少女」
……なるほどね
「死」
答えになった?
「少女」
うん、どうもありがとう
「少女」
それはそれとして、君は誰かと一緒に居ないの?
「死」
相手が居るとでも?
「少女」
…うん、いると思うよ
「死」
ご冗談を、「少女」さん
「少女」
……じゃあ、言葉を変えようか
「少女」
今から、君はその相手に嫌という程恵まれる
「少女」
なぜなら、私が今から君をパーティーに連れて行くから
「少女」
ということで、どう?
「死」
……はぁ、そういうことね
「死」
言葉遊びが好きだね、君は
「少女」
きっと世界譲りだね
「死」
そう
「死」
それじゃ
「死」
一緒に行きますか
「少女」
いい返事だね
「少女」
じゃ、行こうか