俺は、変わった息子を持っている
その子は
ある生き物(写真や映像でも)を
指を指すと
翌日に必ず死ぬという
息子はまだ2歳
言葉も少ししか喋れず
保育園にも入っていない
そんなに小さい子が
簡単に人殺しを出来てしまう
″指を指すだけで″
俺はそれがものすごく怖かった
子供
あーあーうー
俺
どうした?
俺
お腹すいたの?
子供
あー!!
子供
まんま、まんま
俺
おし、わかった👍
俺
(はあ…ほんとに大変だ
俺
(息子のせいで、嫁とも離婚
俺
(ずっと息子の面倒で自由も 失う
俺
はあ……
そんな苦痛な日々を過ごすなか
息子とテレビをみた
テレビを付けようとしたとき
子供
あー あーうー
俺
……!?
指を指した
映ったテレビには総理大臣の姿が
俺
(あぁ、こいつも死ぬのか
翌日
俺
ん ……
総理大臣
大丈夫かね?
俺
……!?
俺の目の前には総理大臣が
俺
(どうしてだ?
俺
(総理大臣は死んだはず
総理大臣
どうしたんだい?
俺
あのー ここはどこですか?
総理大臣
ここは天国だ
俺
えっ
総理大臣
ほら、見てごらん
総理大臣はそう言いながら 足元を指した
見てみるととんでもない
俺
…たっ、高い
俺
…あの下に居るのは…息子?
俺は本当に天国にいるのだ
つまり俺は
つまり俺は
俺
死んだ…
俺
(でもどうして
俺は昨日のことをよく思い出した
そして、ようやく理解できた
あの日
息子はテレビを付けようとしたとき 指を指した
テレビはすぐにはつかない
黒い画面が映る
俺
(その時に息子が指したから
俺
(反射して映った俺が死んだ
俺は息子に殺された
まぎれもない能力によって