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かなえ
早坂
かなえ
かなえ
ずいぶんな物言いに顔をしかめる。
対して鈴原の表情はキラキラと輝いていて、期待に満ちた眼差しを必死に俺へと向けている。
早坂
かなえ
早坂
俺の素っ気ない返答に、鈴原は肩を落とした。
目映いほどの笑顔も一瞬で消え去る。
沈みきった表情で、大袈裟なため息を零した。
かなえ
かなえ
かなえ
早坂
俺自身、現状に思うところはある。
七瀬と青木が別れてからも、告白の返事をいまだに貰えていない点に焦りを感じているのは事実だ。
けれど、「返事はまだ要らない、急かさない」と伝えたのは自分だ。
だから結局、待つしかない。
……受け身で居続けるのは正直しんどい。
けれど、返事を急かしたら急かしたで「焦っている」と思われるのも嫌で。
ただ、他にも気になることがある。
早坂
かなえ
早坂
あくまでも「気がする」範疇の話。
本人にも問い質していない。
ただ、こういう勘はよく的中するから。
早坂
七瀬は今も俺のマンションに居候している。
彼女と衣食住を共にする生活にも慣れてしまって、それこそ、一緒に暮らしていることが当たり前のような雰囲気になっているけれど。 七瀬には本来、帰るべき場所があるんだ。
以前のマンションに戻らない理由が、七瀬の中でまだ、過去の傷が払拭できていないという理由なら、新しい住まいを探している可能性も考えられる。
かなえ
早坂
かなえ
早坂
居候であって同棲ではない。
だから七瀬の性格上、いつまでも俺に頼ってばかりはいられないと考えたのかもしれない。
だとしても、俺に隠す必要はないと思うけど。
どうも釈然としない。
かなえ
かなえ
早坂
かなえ
早坂
かなえ
かなえ
かなえ
早坂
引き止める権利が俺にはない。
恋人でも何でもない俺には。
実際に七瀬が物件を探しているのかはわからないし、実は俺の思い違いで、事実は違うのかもしれない。
むしろ、違ってほしいと願ってる。
可能であれば、このまま同棲の流れに持っていけないかと思考を巡らせる。
その度に思う。
この先も七瀬と一緒にいるために、この曖昧な関係から抜け出さないといけない。
・ ・ ・
遥
扉を開ければ、聞き慣れた声が返ってくる日常にもすっかり慣れた。
早坂
遥
早坂
お礼を言えば、にこりと微笑んでくれる。
今となっては当然のように、俺の部屋に七瀬がいる。
同じ時間を共有する毎日が、幸せに満ち溢れていて。
けれど、今日はいつもと違った。
七瀬の恰好が、店から帰宅したままの服装だ。
早坂
遥
早坂
珍しいなと思った。
いつもなら既に済ませているのに。
早坂
遥
遥
早坂
なんとなく腑に落ちないまま、バスルームへ向かう。
シャワーを浴び、湯船に浸かりながら考えた。 これから自分が何をすべきかを。
早坂
もう一度想いを告げること。
一度目の告白よりも、度胸が必要で神経も使う。
なんせ向こうは俺の気持ちを知っているわけで、一度目の告白をした時とは、全く違う反応が返ってくる。
情けないが、正直、怖い。
再び返事を迫る真似をして、迷惑そうな顔をされたらさすがにヘコむ。
更に言えばあの夜以降、彼女と触れ合ってすらいない。
関係を持ったのはあの夜の一度きりで、以降は健全なルームシェアが続いている。
これはいい兆候なのか、それとも悪い兆候なのか。 今の俺には全く判断が出来ない。
本当に、精神衛生上良くない状態が続いている。
けれどこれ以上、曖昧な関係が続くのは納得できない。
伝えなければ進展もない。
七瀬が今どんな心境でいるのか、それだけでも知りたい。
早坂
その時、視界の端で何かがゆらりと動いた。
反射的に目で影を追う。
浴室の扉の向こう、曇りガラスに映る影。
それが人影であることに気付く。
けれど、この部屋にいる人物は俺と七瀬だけだ。
まさか、と思った次の瞬間。
けたたましい音と共に、扉が勢いよく開いた。
呆気に取られる俺の前に現れたのは――
遥
……謎の挨拶と共に、何故かタオル一枚を素肌に巻き付けた七瀬の姿があって。
フリーズしている俺の前で、当の本人は何食わぬ顔でにっこり笑う。
遥
早坂
……どういう展開?
#大人の恋愛
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コメント
1件
はる。だわ。第35話読了したわ🔥 かなえに「ヘタレ」「不器用」って言われまくる早坂さん、見てて胸がギュッてなった。俺も七瀬の様子がおかしいって気づいてるし、待つしかないって理屈はわかるけど、そのもどかしさがリアルすぎてしんどい……。 で、最後の「アモーレッ!」。タオル一枚で風呂凸って、完全に不意打ちじゃん。今までシリアスだった空気ぶっ飛ばす七瀬さんのインパクト強すぎて笑った。一体なにがどうなってるんだ、続きが気になりすぎる!🧡