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【完結】世の中は理不尽だけれど…

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【完結】世の中は理不尽だけれど…

7 - 世の中は理不尽だけれど…⑤

♥

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2021年02月02日

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ノノ

こんばんわぁ!

ノノ

ハンバーグ食べに来たよぉ

タナキエル

おう

タナキエル

すぐ食べれると思うなよ

ノノ

ひょえ?

タナキエル

手伝え

ノノ

は~い…

ノノ

……

タナキエル

…どうした?

ノノ

ハンバーグ多くない?

タナキエル

ああ、今日は客が来るんだ

ノノ

夕姫ちゃん?

タナキエル

いや、サタンだ

ノノ

ひっ!?サ、サタン!?

タナキエル

お、さすがのお前でも知ってるか

ノノ

あ、当たり前でしょ!?

ノノ

サタンっていえば、悪魔の代名詞みたいな存在じゃん!

ノノ

地獄の暴君とか聞いてるし

ノノ

そ、そんな人、もし怒らせたら

ノノ

タナキエルのペラッペラッのボディなんて

ノノ

ワンパンでミンチになっちゃうじゃん!

タナキエル

なんで俺を盾にするんだよ

ノノ

タナキエル以外に使える盾なんて無いでしょ

タナキエル

俺をなんだと思ってんだ、お前は

ノノ

え、えへへ…

ノノ

あ、でもでも、サタンと契約したっていう話しは聞かないよねぇ

タナキエル

そりゃそうだろ

タナキエル

あいつは特別な悪魔だからな

タナキエル

誰でも気軽に呼べるわけじゃないし

タナキエル

あいつ自身もそう簡単に応えない

ノノ

ふぅん、そうなんだ

ノノ

それなのに、なんでここ(地上)にいるの?

タナキエル

ああ、ソロモン王の傘下72柱と数名の上位悪魔は

タナキエル

地上の治安維持のため

タナキエル

上で活動しているんだ

ノノ

治安維持?

タナキエル

知らないのか?

ノノ

……

ノノ

……

ノノ

あ!そういえば、悪魔を好き勝手に増やさないようにするとか

ノノ

必要以上に魂を搾取しないようにするためとか

ノノ

そんな話しを聞いたような…

タナキエル

そういうことだ

タナキエル

原種と呼ばれる悪魔は

タナキエル

己の持っている力を人に与えて悪魔に変えることが出来る

タナキエル

そうやって無作為に悪魔を増やさないためと

タナキエル

無理矢理契約をして

タナキエル

望んでもいない願いを叶え

タナキエル

魂を無駄に搾取しないよう見張る役目を奴らは担っている

ノノ

へぇ…

タナキエル

サタンが日本に来たのは五百年前ぐらいか

ノノ

そんな前から!?

タナキエル

ああ

タナキエル

あいつの性格と日本人の気質が合っているのか

タナキエル

これと言ったいざこざも無いようだ

ノノ

へぇ…あの、地獄の暴君がねぇ……

タナキエル

で、今回はそのサタンが死神であるお前に相談があるらしい

ノノ

へ?私に?

タナキエル

そうだ

ノノ

な、なんだろ

ピンポーン♪

ノノ

うひゃっ

タナキエル

行ってくる、フライパン見てろ

ノノ

は、はーい

太郎

お邪魔します!

サタン

邪魔するぞ

タナキエル

おう、上がれ

ノノ

(ふおお……あれが噂のサタン…)

ノノ

(凄い貫禄……)

ノノ

(って……子供?)

ノノ

(子連れの悪魔!?!?)

太郎

あれ……

ノノ

っと…こんばんわ!ノノです!

太郎

こんばんわ!太郎です!

二人は深々と頭を下げる。

太郎

ノノは、タナキエルのお友達?

ノノ

うん!そうだよ

タナキエル

いつから友達になったんだよ

ノノ

ひょえ!?

太郎

違うの?

タナキエル

ああ、違う

タナキエル

単なる小間使いだ

太郎

こまづかい?

タナキエル

おう

太郎

使い魔ってこと?

ノノ

いやいや!それは無いって

タナキエル

あ!!

タナキエル

フライパン!

ノノ

ひゃ!

タナキエル

……ギリギリセーフ…

タナキエル

おら、座れ

ノノ

はーい

太郎

はーい

サタン

……

ノノ

……

太郎

……

サタン

……

ノノ

……

太郎

ねぇ、サタン

サタン

ぬ?なんだ?

太郎

サタンが怖い顔してるから

太郎

ノノが怖がってるよ?

サタン

うむ

ノノ

あわわ!

ノノ

そ、そんなことありません!

ノノ

大丈夫です!

ノノ

ちょっとガタイがいいなぁっとか思ってただけですぅ

タナキエル

どんだけ緊張してんだ、お前は

ノノ

き、緊張するに決まってんでしょ!

ノノ

あのサタンだよ!?

太郎

??

太郎

サタンって有名なの?

ノノ

有名だよ、すっごく強いってね

太郎

そうなの!?

太郎はキラキラと目を輝かせて、

隣に座っているサタンを見上げる。

サタン

う、ううむ…

タナキエル

おら、ハンバーグだ

タナキエル

冷える前に食えよ

太郎

はーい!いっただっきまーす!

ノノ

いただきまぁす

太郎

……

ノノ

……

サタン

……

太郎

おいしい!!

ノノ

う~ん!最高!!

サタン

さすがだな

タナキエル

そりゃどーも

ノノ

ねぇねぇ、サタンとタナキエルって知り合いなの?

サタン

うむ、同じ傘下のモノとはだいたい顔を合わせておるからな

タナキエル

上位悪魔で下位に会いに来る奴なんてサタンぐらいだろ

サタン

ん?そうなのか?

タナキエル

ああ

ノノ

(ふぅん……)

ノノ

(聞いてたのと、ちょっと印象が違うなぁ)

タナキエル

まぁだが、知り合いっつっても……

ノノ

??

タナキエル

(っと危ない…あいつの魔法で禿げ散らかしたなんて言えば)

タナキエル

(100%、こいつが食いついてくる)

タナキエル

……下で数回会った程度だしな

ノノ

へぇ…そうなんだ

サタン

……

【ハンバーグを食べ終わる】

ノノ

おや、太郎くん、その腕にはめているのはもしや

太郎

え!?ノノ、これ知ってるの?

ノノ

知ってるよぉ

ノノ

シンレンジャーの変身アイテム”神(しん)バンクル”でしょ?

太郎

そうなの!

ノノ

しかも、赤いってことはシン・ファイアのやつだ

太郎

ノノもシンレンジャー好きなの!?

ノノ

うん、好きだよぉ

ノノ

あ!見て見て!これ!

ノノは鞄に付けているキーホルダーを見せた。

太郎

あ!それ!シン・アイスのマーク!

太郎

ノノはシン・アイスが好きなの?

ノノ

うん!カッコいいよねぇ

ノノ

もちろん!シン・ファイアもカッコいいけど

サタン

……

タナキエル

……

タナキエル

わかるか?

サタン

無論だ

タナキエル

ぐっ

サタン

日曜日の早朝にやっている特撮ヒーローとやらだ

タナキエル

へぇ…

サタン

ああいう年代の子供は誰しもがハマるモノらしい

タナキエル

それはお前んとこの部下が?

サタン

ああ、そう言っていた

タナキエル

ふぅん

ノノ

アイスショット!

太郎

ファイアウェーブ!

ノノ

きゃはははっ

タナキエル

おい、静かにしろ

タナキエル

ご近所さんに迷惑が掛かるだろ!

サタン

構わん

サタン

我が防音の結界を張っておる

ノノ

わーい!さすが、サタン様!

バタバタと走り回りながら、

ノノと太郎は楽しそうにシンレンジャーごっこを楽しむ。

それを呆れたような顔を見つめるタナキエル。

タナキエル

お前も大変だな

サタン

ん?そうか?

タナキエル

あんな賑やかなのがいたら疲れるだけだろ

サタン

……いや

サタン

太郎は、いつも大人しくしている

タナキエル

……

サタン

使い魔たちに気を使っているのかもしれんが

サタン

ああやって楽しそうにはしゃいでる姿を見るのは

サタン

久しぶりだ

サタン

彼女は…

タナキエル

死神だ

タナキエル

今は訳あって謹慎中だがな

サタン

そうか

サタン

付き合っているのか

タナキエル

なんでそうなるんだよ

サタン

違うのか?

タナキエル

当たり前だろ

タナキエル

何を見たらそう思えるんだよ

サタン

……

サタン

仲が良さそうに見えたが

タナキエル

……

タナキエル

あいつとは何だかんだ言いながら

タナキエル

数百年近い付き合いだからな

タナキエル

自然とああいう形になるだろ

タナキエル

だが、付き合ってはいないからな

タナキエルは念を押すように言う。

サタン

ふむ、そうか

タナキエル

なんで、残念そうな顔をするんだよ

サタン

いや、お似合いだと思ったのだがな

タナキエル

……

サタン

なんだ?

タナキエル

お前がそんなこと言うなんて意外だなって思っただけだ

サタン

そうか?

タナキエル

地獄の暴君と呼ばれ

タナキエル

下で暴れ回ってた時代を知るモンから言えば

タナキエル

お前が丸くなっただけでも意外でしょうがないけどな

サタン

……

タナキエル

……

タナキエル

ま、長く生きていれば性格も変わるか

サタン

そういうことだ

走り回っていたノノと太郎はソファに座り、

ノノのスマホを見ては二人で何やら楽しそうに喋っている。

サタン

お主は相変わらず使い魔を従えていないのだな

タナキエル

そういうのは面倒くさいだけだ

サタン

そういう悪魔も珍しい

タナキエル

性に合わないってだけだ

タナキエル

一人の方が気が楽だしな

サタン

……

太郎

……

ノノ

ありゃ、寝落ちしちゃった

タナキエル

寝るのは一瞬だな

サタン

そのようだな

ノノ

走り回ったから疲れたのかもねぇ

ノノはソファーから離れて、

二人の前に腰を下ろす。

サタン

お主は死神だそうだな

ノノ

うん、そだよ

ノノ

死神の特殊班にいたんだぁ

ノノ

今は、謹慎中だけどねぇ

サタン

うむ、それは先ほどタナキエルから聞いた

ノノ

そっか、じゃあ話しは早いや

ノノ

太郎くんってさぁ

ノノ

もう

ノノ

死んでるよね?

サタン

…ああ

サタン

そうだ

【完結】世の中は理不尽だけれど…

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