俺の名前は、3
数字の、3だ
なにか別の名前はあったかもしれないが、忘れたので関係ない
今、重要なのは目の前の御方である
アシッド教、教祖代理様である
「調停者」
「調停者」
そう言い、頭を垂れる
アシッド教
それは、この大陸の頂点で
俺の、逃げ道だった
ふむ、困った
大いに困った
理由としては、目の前の人間だ
誰?
名前が欲しいと言われたから
適当に数字の3にした
そこまではいい
何故、何故着いてくる?
今日はここにお客さんが来るんだ
早めに帰って……
そう思っていたら、無慈悲にも扉が叩かれた
3が開けるより前に扉が開けれらる
「調停者」
……なんて説明すれば?
というかなんで着物なの
季節感間違えてるよ
とか思っていたら、3が攻撃を仕掛けようとしていた
ふむ、不敬だと思ったのだろうか?
というか、避けようともしない
せめて避けてくれ
そう思って、イラついたので
「調停者」
そう言って、見向きをせずに殺した
あの子達は、特別だ
世界から、愛されている
それは、私も愛しているということであり
そんな人に攻撃など
お前が一番、不敬だよ
「調停者」
「調停者」
「調停者」
「調停者」
「調停者」
「調停者」
「調停者」
そんな会話が繰り広げられたのを
目の前の死体は知ってるだろうか?
そんな無駄な思考を回して
死体を蹴り飛ばして部屋を出た
きっと世界も、こいつが嫌いなんだ
そうじゃないと、こんな殺意が芽生えないだろうな