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コメント
1件
うわ、この展開…! 幼なじみの壱也が急に過保護になって、そこにクールな吏玖くんが割って入る構図、めっちゃ胸熱ですね。特に吏玖くんの「二人きりで教えて?」の台詞、優しい口調なのに独占欲が滲んでてゾクッとしました。壱也の焦り方も気になるし、夕暮れの教室で何があったのか…次が待ち遠しいです!
御影壱也
山中絃花
翌朝の登校中。 いつもの角で合流した途端、壱也がなぜか私のスクールバッグに手を伸ばしてきた。 いつもなら、真ん中を歩く紗花と楽しそうに部活やテレビの話をしているはずの壱也が、今日は何度も私の方を振り返り、歩幅を合わせてくるのだ。
御影壱也
壱也は少し気まずそうに視線を彷徨わせながら、私のカバンをひょいと取り上げて自分の肩にかけた。
山中紗花
真ん中を歩く紗花が、不思議そうに目を丸くして笑う。
御影壱也
ぶっきらぼうに返す壱也の横顔を見つめながら、私は戸惑うことしかできなかった。 (壱也、どうしちゃったんだろう……) 中2の夏から、壱也は私のことをずっと『幼なじみ、彼女の妹』として、どこか一歩引いた位置から見ていたはずだった。 それなのに、今日の壱也は、まるで私の体調や機嫌をずっと窺っているみたいに、不自然なほど優しい。 胸の奥が少しだけざわつくのを自覚しながら、私たちは学校の昇降口へと到着した
下駄箱でカバンを返してもらい、紗花が「じゃあね!」と教室へ向かった後、私と壱也は並んで階段を上る。
御影壱也
壱也がいつになく距離を詰めて、私の顔を覗き込んできた。
山中絃花
昔なら、この距離感だけで心臓が破裂しそうにドキドキしていたはずだった。だけど今の私は、壱也の突然の変化に対する困惑の方が大きくて、思わず一歩身を引いてしまう。その時だった。
榛野吏玖
階段の上から、低くて、どこか冷ややかな声が降ってきた。見上げると、二階の踊り場に、カバンを片方の肩にかけた榛野くんが立っていた。いつもの気怠げな雰囲気。だけど、私と壱也を見下ろすそのクールな瞳の奥には、見たこともないような鋭い光が宿っている。
山中絃花
私が声をかけると、榛野くんの表情が一瞬でいつもの柔らかいものに戻り、おだやかな足取りで階段を下りてきた。
榛野吏玖
榛野くんは迷うことなく私のすぐ隣へと歩み寄ると、壱也を遮るようにして、私との距離をグッと詰めた。その距離、わずか数センチ。
御影壱也
壱也が眉をひそめ、榛野くんを睨みつける。夕暮れの教室で何かがあったことなど知らない私は、二人の間に流れるパチパチとした空気感に、息を呑むことしかできない。榛野くんは壱也の視線をひらりとかわすと、私のブレザーの袖を、他の誰にも見えないようにそっと指先で引いた。
榛野吏玖
いつも通りの優しいトーン。だけど、「二人きりで」という言葉に、確かな独占欲が滲んでいるのが分かった。壱也に対して「これ以上近づくな」と言わんばかりの、静かな、でも強い牽制。
御影壱也
焦ったように声を上げる壱也の前に、榛野くんはふっと綺麗な微笑みを浮かべてみせた。
榛野吏玖
私の手を引くようにして、優しく、でも強引に歩き出す榛野くん。 突然過保護になった幼なじみの視線を背中に感じながら、私は隣を歩く榛野くんの静かに燃えるような優しさに、またしても心を激しく揺さぶられてしまうのだった。
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