テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
Lulu
45
眠狂四郎
1,586
#闇
ruruha
1,494
ruruha
1,870
コメント
1件
ああ、このエピソードめっちゃ刺さったわ……。遥の「足音で人の機嫌読む」って設定、ただの特技じゃなくて「急に来られるより待てる方がマシ」っていう防衛の裏返しなのが切なすぎる。特に「聞かない方が怖い」の台詞と、蓮司の「そうなりたかった」に続く沈黙がよかった。日下部と蓮司、二人とも遥のことをちゃんと気にしてるのが伝わってくる会話の間も好き。連載中だと思うけど、この先どうなるんだろう……続きが気になる🔥
朝の廊下。まだ教室には何人かしかいない。 遥は自分の席に座っていた。教科書を開いている。けれど、ページはほとんど進んでいない。廊下から足音が聞こえる。 コツ。 コツ。
少し間が空いて、また二つ。 遥の手が止まる。顔は上げない。足音だけを聞く。 速い。靴底が強く床に当たっている。 遥は教科書の端を指で押さえた。 足音が近づいてくる。一つ。二つ。三つ。 教室の前を通り過ぎた。遥の肩から少しだけ力が抜ける。
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥は頷く。
日下部
遥
日下部
遥は少し考える。
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部は廊下を見る。誰もいない。
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
遥
遥
遥
日下部
遥
日下部
遥
少し間が空く。
遥
遥
日下部
遥
遥
日下部は何も言わなかった。
二時間目が終わる。教室の後ろで何人かが話している。 遥は席に座ったまま、プリントを整理していた。 廊下から、複数の足音。笑い声。
男子A
男子B
足音が遠ざかる。遥は手を止めない。 また別の足音。今度は一人。重い。ゆっくり。 遥は一瞬だけ顔を上げる。教師だった。そのまま教室を通り過ぎる。遥は視線を戻す。
蓮司
いつの間にか隣に蓮司が立っている。
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥は返事をしない。
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司は自分の靴を見る。
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
昼休み。教室の前の廊下が騒がしい。 遥は弁当を開いていた。突然、廊下から走る音が聞こえた。 ダッ、ダッ、ダッ。 遥の手が止まる。誰かが教室の前で急に足を止める。 キュッ。 遥の体が固まる。
男子C
遥
男子C
遥は顔を上げる。
男子C
遥
一瞬だけ息を止める。
男子C
遥
男子C
遥
男子が去っていく。遥は弁当を閉じた。
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部は少し黙る。
日下部
遥
遥
遥
日下部
遥
遥
遥
遥
最後だけ声が小さくなる。
日下部
遥
遥
遥
遥
遥
日下部
遥
遥
日下部
遥は答えなかった。
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
少し間が空く。
遥
遥
放課後。教室には三人しかいない。蓮司が椅子を後ろ向きにして座っている。
蓮司
蓮司
遥
日下部
遥
日下部
遥
蓮司
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
日下部
遥
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司
遥
蓮司は黙った。遥は窓の外を見る。校庭から部活の声が聞こえてくる。その向こうから、誰かが走ってくる足音がした。遥の目が廊下へ向く。
日下部
遥
足音が近づく。一つ。二つ。三つ。教室の前を通り過ぎる。遥はようやく息を吐いた。
日下部
遥
蓮司
遥
蓮司
蓮司
遥は少し考えた。
遥
遥
遥
日下部
遥
遥
その言葉を聞いて、二人とも黙った。 遥にとって足音は、ただの音ではなかった。誰かが近づいてくる前に、少しだけ時間をくれるものだった。 だから遥は、人の顔を見るより先に、その人がどう歩くかを聞いていた。