テラーノベル
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部屋の中は、ただ静かで
耳鳴りは、とっくのとうにお友達
心臓が騒いで
血液が、巡る
目を見開き、光を求めた
届かぬ世界に、何かを求めた
体が熱い
頭が痛い
でも、この部屋から出られない
暗く、重い空気が充満する
息をするのが精一杯だ
息をしたい、と体が叫ぶ
部屋の扉が、開き
光を目を細める
体は繋がれ、寒さを凌ぐことすら不可能
そんな、私を
入ってきた人は、哀れんだ
「君は、どうしたい?」
声が、掠れて
何かを、叫ぶ
小さく、小さく
心の底から、叫んだ
「もう、何をしたらいいのか分からない」
「でも、心臓の鼓動はうるさくないの」
「まだ、息をしてたい」
「何もしたくない」
「でも、じゃあ」
「これは、なに?」
コメント
3件
語り手さんは「この部屋から出られない」けど、人の出入りが全く無いわけじゃない……出入りした人は誰だっだだろ……?そして語り手さんの最後の「これは、なに?」ということから不穏な結末を感じる……💦 ん?待って、もしかしてこれ語り手さんの正体って動物(犬とか猫)…だったりする感じ……?即ち、出入りしていた人は……。 これは予想が違うことを願いたい……