無名の灯　余白、三人分。

📩 質問：「“大丈夫”って言っちゃうとき、ある？」

蓮司「“大丈夫”って、つい言っちゃう？」

日下部「……言うな。特に、本当は全然大丈夫じゃないときほど」

遥「……わかる」

蓮司「え、じゃあなんで言うの？　言わなきゃいいじゃん」

日下部「言わなきゃ、空気が止まるんだよ」

遥「心配されたくない、とか。……迷惑かけたくないとか」

蓮司「うわ、真面目か。オレなんか“めんどいから大丈夫”って言ってるかも」

日下部「それも本音っちゃ本音だな」

蓮司「でもさ、誰かが“ほんとに？”って聞いてくれたら、

ちょっと救われる感じしない？」

遥「……うん。聞かれるだけで、ちょっと違う」

日下部「“無理してる”って言葉より、“ほんとに？”のほうが優しいな」

蓮司「よし、じゃあ今度からオレ、みんなに“ほんとに？”って聞く係やる」

日下部「それ、タイミング間違えたら空気読めないやつだぞ」

遥（小さく笑って）「でも、そういうの、ちょっと嬉しいかも」