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今日のお仕事は人間マネキン! 動いてばれないように、気をつけないと……。
美術館の中は、いろんな人であふれていた。親子連れ、カップル、おじいさんおばあさん。みんなが、それぞれのペースで楽しんでいた。
私はというと、もちろんマネキン。最初は恥ずかしくてたまらなかったけど、だんだん慣れてきて、今では少し余裕が出てきた。
と、思ってたら、事件が起きちゃった。マネキンの近くには子ども達の遊び場があって、たくさんの子ども達が遊んでいた。そのうちの一人が、転んだ拍子に私のスカートをつかんだ。
私は動くことが出来ず、そのままずるずると……。しかもその子、スカートといっしょにパンティの紐までつかんだみたい! スカートだけじゃなく、下着まで……。
やばい、私は下半身丸出しのまま、マネキンとして立ってることに……! どうしよう? このままじゃまずい。早くなんとかしないと……。
でもどうやって? 今日の私は、動いちゃいけないのだ。私が悩んでいる間にも、どんどん時間は過ぎていく。焦れば焦るほど、頭が真っ白になってくる。
幸い、近くにいるのは子ども達だけだ。でも、子ども達は、衣装の脱げたマネキンに興味津々で、どんどん集まってきちゃった!
「わっ、すごーい!」
「このお人形さん、裸だよ」
「本当だ!」
「ねえねえ、これ何ていうの?」
ああ、そんなこと聞かないで~!!(続く)