小鳥遊さんの今日のお仕事は人間マネキン。でも、子どもが転んだ拍子に、スカートと下着が……!
「このお人形さん、裸だよ」
「本当だ!」
「ねえねえ、これ何ていうの?」
「これはねぇ、大人の女の人の体に生えるんだよ」
ませた子が、物知り顔にそういった。
「えぇ!? そうなの?」
「大人になると生えてくるのかなぁ」
「すごいなぁ」
「触っちゃだめだよ、汚いし痛いんだから」
う、汚いなんてひどい。ちゃんと手入れしてるのに。
「へぇ……」
「あたし、生えてこないかしら」
「えー、無理だと思うよ」
男の子は興味深げに、女の子は面白そうに私の股間を見ている。ああ、見ないでぇ! お願いだから……。それにしても、この子たち、本当に無邪気だなぁ……。
ふと見ると、一人の女の子が私の股間に手を伸ばしている! ああっ、ダメ、それは! しかし、女の子の手は止まらない。ゆっくりと私の大切なところに触れようと近づいてくる。
そしてついに指先が触れてしまった! その時、私の頭の中で何かが弾けた!
「ああん!」
「えっ?」
「今何か聞こえた?」
「マネキンが動いた?」
「まさかぁ……」
子供達の顔色が変わる。私から一歩後ずさる。しまった、今の声でばれたかも……。
「確かめて見ようぜ!」
活発そうな男の子が、私の下の毛をぐいぐいひっぱった。
「痛いっ!」
思わず叫んでしまう。
「やっぱり人間だよ」
「でも、どうしてこんな格好してるんだろ」
「うーん……」
男の子たちは、こそこそ相談している。
「あのぅ……」一人の女の子が話しかけてきた。さっき私の股間を触っていた子だ。
「はい?」つい応えちゃった。
「あなた、どうして裸なの? その服どこにあるの?」
うっ……。
「実は……」
私は小声で事情を説明した。すると、女の子は言った。
「ふーん、動いちゃだめなんだ。おもしろーい」
「え……あ、うん」
そして女の子はみんなにこういった。
「この人、動けないんだからさ、いろいろいたずらしようよ」
それを聞くと、子ども達は目を輝かして近寄ってきた。
「いいの?やったあ!」
よくないです!(続く)