テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
蓮司「なあ、突然だけど――」
日下部「ろくでもない話だな」
遥「早く黙れ」
蓮司「ちょっと聞いてくれよ。もしお前らが女だったら、誰が一番モテると思う?」
遥「くだらねえ」
日下部「……でも一応、気になる」
蓮司「俺の予想ね――日下部は“図書館の常連でやけに目つきが鋭い地味系美人”」
日下部「“地味”を強調したの、悪意あるよな」
蓮司「いやいや、逆に男子の妄想ぶち抜くタイプ。普段喋らないのにたまに鋭いこと言ってくるってギャップ萌えよ」
日下部「……それ、俺のままじゃないか?」
蓮司「だから想像しやすいの。そういう“性格そのまま女体化”」
遥「バカバカしい」
蓮司「じゃあ遥は?」
日下部「明らかに人を寄せ付けない系。しかも自覚ない」
蓮司「教室の隅でイヤホンして読書してるけど、顔が良すぎて全校の女子から目つけられるタイプ」
遥「は?」
蓮司「男子には“近づいたら殺されそう”って言われてて――でも実は甘いものが好き」
遥「死んでくれ」
日下部「甘いの好きなのは事実だしな」
遥「言うな」
蓮司「で、俺が女だったら――」
遥「うるさい」
日下部「ビッチだな」
蓮司「即答すな。もっと慈しめ」
遥「どうせ香水キツい系」
日下部「笑う時だけ声デカい」
蓮司「おい、人格変わってねえじゃねえか」
遥「逆にリアルすぎて引く」
日下部「どうせ男子に“あの子ちょっと怖い”とか言われて、でも夜になると急に寂しがるやつ」
蓮司「やめろ。俺がだんだん不安になる」
(少し沈黙。全員、なぜか真顔)
遥「……なんでお前、自分の女バージョンに説得力あんだよ」
蓮司「おれもわかんね。たぶん前世で経験してる」
日下部「その自信が怖い」
蓮司「……いやでもさ、実際遥が女だったら、俺ちょっと好きになってる気がする」
遥「やめろ」
日下部「地獄の入り口だな」