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壮馬さんと花純ちゃんが出会った思い出の場所 空中庭園での 秋の挙式、最高ですね~💒🍂🌰🍁 あの凪子さんの夫 信也さんがデザインしたドレスも、きっと素敵なんだろうなぁ~👰✨😍キャアー💕💕
花純ンは本社のデザイン部で、優香さんは新会社で頑張ってる2人‼️ そして結婚式も花純ン希望の新生空中庭園に決まり本当に良かった😊💒🌳 結婚式当日、雄馬パパと百合子ママの人柄を知って感涙の涼子ママとおばあちゃん👵 花純ンの家族をとても大切に思ってくれて花純ンも感無量だね🥲💗🎶 さぁみんなで盛大にお祝いしよう🥂🥂👩❤️💋👩
___三ヶ月後
花純は今高城不動産ホールディングスの本社庭園デザイン設計部でガーデンデザイナーとして働いていた。
有田課長のもと、もちろん水森と美咲も一緒だ。
花純がいる部署で企画した案件は青山花壇を土台に設立された新会社『株式会社THガーデン&エクステリア』へ回して具体的な工事へ進む。
優斗が社長を務める『株式会社THガーデン&エクステリア』はエクステリアの工事の受注以外にフローリストの経営も行っている。その生花部門の主任を務めるのが優香だ。
優香はフローリスト運営の他、冠婚葬祭のセレモニー全般、そしてホテルやテレビ局等にも営業をかけ次々と仕事を取って来た。
今は主任として現場で動いているが、一年後には部長の席が約束されている。
優香はその持って生まれたセンスと確かな営業力でみるみる才能を発揮していた。
まるで水を得た魚のように、社内や社外を飛び回っている。
優香と優斗の優&優コンビは今も健在で、同じ会社で働くようになった今二人の関係は日に日に微妙に変化しているようだ。
花純は優&優コンビからいつか良い知らせが聞けるのではないかとその日を心待ちにしていた。
そして爽やかな秋晴れのこの日、いよいよ壮馬と花純の挙式が行われる。
式場について花純は相当悩んだ。
壮馬が提示してくれたホテルは全て一流の申し分ない場所ばかりだったが花純の心にはどこかしっくりこない。
挙式を行なうのは秋。秋は花純の一番好きな季節だった。
そこで花純は閃く。四季が感じられる高原の森で挙式がしたいと。
その時頭に浮かんだのが、自分がデザインした空中庭園だった。
大企業の副社長である壮馬がビルの空中庭園での式を受け入れてくれるかどうかかなり不安だったが、花純がおずおずと壮馬に希望を伝えると壮馬は二つ返事でOKしてくれた。
そして花純にこう言った。
「俺は花純と結婚出来るならどんな場所でもいいんだ。それにあの庭園は俺達が出会った記念すべき場所だ。花純がそこで式を挙げたいと言うなら俺は大賛成だよ」
壮馬は穏やかに微笑んで花純の頬にキスをした。どうやら花純のフィアンセは更に甘々になっているようだ。
そして本日空中庭園でのガーデンウエディングが執り行われる。
花純はホテルの一室で式の準備をしていた
メイクとヘアを仕上げてからウェディングドレスに身を包み最後にもう一度ヘアスタイルを整えていた。
傍では母・涼子と祖母の雅子が感慨深げに花純の花嫁姿を見つめている。
「そのドレス本当に素敵ねぇ」
「花純は目がぱっちりしているからお人形さんのように綺麗だねぇ」
二人とも花純の花嫁姿に目を細めながら言った。
「ドレスはあの有名デザイナーの戸崎さんが作って下さったんですよ。おばあちゃん知ってますか? 戸崎さんって?」
「あーこの前『松子の部屋』に出ているのを見たわぁ。超イケメンの素敵なデザイナーさんだよねぇ」
祖母の雅子は大のイケメン好きなので戸崎を思い出してうっとりしている。
そこで花純が説明した。
「壮馬さんが戸崎さんの奥様とお知り合いなの。それでこのドレスの件も急だったのに快く引き受けて下さって…すごくお忙しい方なのに…」
花純の説明に二人は頷いた。
その時ノックの音が響いた。
ヘアメイク担当の女性がドアを開けると、
そこには壮馬の父・雄馬と百合子が立っていた。
「まぁ! 花純ちゃん! 凄く綺麗素敵よぉー。なんかあまりにも綺麗で涙が出そう…」
百合子が感極まって慌ててハンカチを出す。
すると雄馬が、
「おいおいめでたい日に泣く奴があるか…それにしても本当に美しいなぁ! こんなに素敵なお嫁さんがうちに来てくれるなんて本当にありがたい」
今度は雄馬が泣き始める。そんな夫に百合子がハンカチを渡した。
「あらやぁねぇ。パパの方が泣いちゃって…しょうがないわねぇー」
百合子はクスクスと笑いながら涼子と雅子の傍へ歩み寄った。
「おばあ様とお母様、遠い所からお越しいただき本当にありがとうございました。お疲れではないですか?」
百合子の優しい言葉に祖母の雅子が笑顔で答える。
「疲れるなんてとんでもない。こんな豪勢なホテルの部屋まで取っていただいて、昨夜はまるでシンデレラにでもなったような気分でしたわ。冥土の良い土産が出来ました」
「まぁ、おばあちゃんったら…すみませんねぇ」
「いえいえいいんですのよ。喜んでいただけて良かったですわ! それにしてもやっとこの日を迎えられて私もホッとしているんですよ。花純ちゃんをお嫁さんにいただいても藤野家の大切な娘さんである事には変わりありません。ですから今後も遠慮なさらずにじゃんじゃん東京へ遊びにいらして下さいね」
百合子の優しい言葉に二人はとても嬉しそうだった。
すると雄馬も傍に来て言った。
「いやぁ、私もお二人のような親族が増えてとても嬉しいですよ。今後は両家で家族ぐるみでのお付き合いをどうぞ末永くよろしくお願いいたします」
雄馬がそう言って二人に深々と頭を下げたので涼子と雅子も丁寧にお辞儀を返した。
そんな四人の様子を見ていた花純は、雄馬と百合子が花純の家族を心から大切に思ってくれていると知り感激でいっぱいだった。