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無名の灯 答えを持たない相談室3

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無名の灯 答えを持たない相談室3

60 - 第60話 自分の声が、自分のものじゃない気がする

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2026年01月10日

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高校二年生・仮名:Hさん


最近、自分が話している声が、

どこか他人みたいに聞こえることがあります。


友達と話していても、

「今、ちゃんと私が喋ってる?」って

一歩引いたところから見てる感じで。

笑ってるし、返事もしてるのに、

後から思い出すと中身が残ってません。


夢の中みたいで、

気づいたら一日が終わってます。


おかしいのかなって思うけど、

誰にも言えなくて。

自分が薄くなっていく感じが、怖いです。





「……それ、急に来ると不安になるよな。

ちゃんと話してるはずなのに、

手応えが残らない感じ」


蓮司

「Hさん、無理に“普通に振る舞おう”としてない?

頭で考えた反応を、

体が後追いで出してるみたいな」


日下部

「……自分から一歩引いた位置にいる感覚。

それ、珍しくない。

心が勝手に距離を取ってる時に起きる」


「守ってるつもりなんだよな」


蓮司

「うん。

傷つかないための動き」


日下部

「……“今ここにいる”って実感が薄れるのは、しんどさが積もってるサインでもある」


「Hさんさ、

感情がないわけじゃないと思う」


蓮司

「むしろ、感じすぎてる可能性もある」


日下部

「……処理しきれなくて、

一時的に切り離してる感じだな」


「だから“おかしい”わけじゃない」


蓮司

「壊れてるわけでもない」


日下部

「……ちゃんと反応してる」


「ただ、このまま続くと、

自分の輪郭が分からなくなる」


蓮司

「だから戻る練習が必要」


日下部

「……大きなことじゃなくていい」


「今、何聞こえてる?」


蓮司

「足の感覚とか」


日下部

「……呼吸の速さとか」


「“今ここ”に戻る目印を一個作る」


蓮司

「声が遠くなる前に、

体の感覚を拾う」


日下部

「……自分を現実に繋ぎ止めるために」


「Hさんが消えてるわけじゃない」


蓮司

「一時的に、隠れてるだけ」


日下部

「……戻ってくる場所は、ちゃんとある」





🗝 三人からのことば


「自分が遠くなる感覚は、守ろうとしてる証拠だ」


蓮司

「感じすぎる心は、切り離すことで耐える時がある」


日下部

「薄くなったんじゃない。距離を取ってただけだ」

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