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■世界観
人類は進化の果てに「トピオワンダー」という新たな存在へ辿り着いた。
彼らは三つの眼と五つの耳を持ち、暗黒物質を媒介とするマターニューロンで過去や未来を“場所”として認識できる。
そして、それを自在に書き換える──すなわち「オーバーライト」することで、社会は成り立っている。
この世界では、**「未来も過去も必ず管理でき、上書きするのが当然」**という思想が絶対の正義。
歴史は都合よく修正され、災害も戦争も上書きされ、理想的な未来が量産されてきた。
人々にとってそれは空気のように自然なもので、疑問を抱くことさえ禁じられている。
だが、同時に“語ってはならない禁忌”がある。
管理できない未来。
自分が複数存在する世界。
そして、反対軸に広がる鏡の世界。
これらを信じたり語ることは、即ち異端として抹消される危険を意味する。
社会の表と裏では、様々な立場のトピオワンダーたちが活動している。
秩序を守る国家のオーバーライター。
自由を求め、研究や取引に明け暮れる民間のトピオワンダー。
命や存在そのものを「造る」フォージャーたち。
なかでもフォージャーは、英雄や天才を再現しようとする者、ペットとして流通させる者、国家の影で兵器を作る者など、そのあり方は多様だ。
命を守る者。命を造る者。命を統制する者。
それぞれが「正義」を掲げる世界で、衝突は避けられない。
そして、孤独と命を愛する旅人クオンは、自らの正義を胸に、この矛盾だらけの世界を歩き続ける。