テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
放課後。教室。
カーテンが半分閉まっている。
光が少しだけ差し込む。
「来い」
呼ばれる。
中央。
立たされる。
囲まれる。
距離が近い。
逃げ場がない。
「今日はさ」
軽い声。
「ちゃんとできるやつな」
笑い。
嫌な予感が、はっきりする。
でも、何も言えない。
言えば始まる。
分かっている。
背後に回られる。
布を押し当てられる。
目。
一瞬で暗くなる。
「動くな」
短く言われる。
布が巻かれる。
きつい。
視界が完全に消える。
何も見えない。
次に、手。
後ろに引かれる。
強く。
一瞬、抵抗が出る。
その瞬間、
「動くなって」
低く来る。
腕を捻られる。
痛み。
反射で力が抜ける。
そのまま、縛られる。
きつい。
逃げられない。
「はい」
誰かが言う。
「これで平等な」
笑い。
意味が分からない。
分かりたくない。
「じゃあさ」
前から声。
位置が分からない。
距離も分からない。
「指示通りにやれ」
それだけ。
説明はない。
「右」
言われる。
一歩、右に出る。
その瞬間、肩に衝撃。
押される。
バランスが崩れる。
「違う」
すぐ来る。
「遅え」
腹に一発。
息が抜ける。
どっちが違うのか分からない。
方向か、速度か。
考える間がない。
「前」
言われる。
出る。
その瞬間、足に何かが当たる。
崩れる。
でも手は使えない。
縛られている。
顔が床にぶつかる。
鈍い衝撃。
「何してんの?」
上から声。
笑い。
「見えてねえの?」
当たり前のことを言われる。
でも、それが理由にならない。
「立てよ」
命令。
腕を掴まれる。
無理やり起こされる。
足元が不安定。
位置が分からない。
距離も分からない。
「ほら」
別の声。
「もう一回」
やり直し。
意味がない。
でも、拒否はできない。
「左」
言われる。
動く。
その瞬間、足を引っかけられる。
倒れる。
床に叩きつけられる。
息が詰まる。
笑い。
「はい、失敗」
軽く言われる。
「……無理」
口に出る。
小さく。
でも、止まらない。
その瞬間、空気が変わる。
「は?」
低い声。
近い。
腕を掴まれる。
引き上げられる。
「無理?」
繰り返される。
逃げ場がない。
「見えないし、手も——」
言いかける。
その途中で、腹に衝撃。
強い。
言葉が途切れる。
「言い訳すんな」
低く。
「条件は同じだろ」
嘘。
でも、否定できない。
「続けろ」
短く命令。
拒否できない。
「前」
言われる。
出る。
何も見えない。
何も分からない。
そのまま進む。
壁にぶつかる。
額。
痛み。
視界は元からない。
でも、衝撃だけが来る。
笑い。
「バカだろ」
軽く言われる。
「なあ」
誰かが言う。
「これさ」
少し間。
「できない理由、何?」
問い。
でも、答えは許されていない。
「……見えないから」
言う。
それしかない。
その瞬間、腹に一発。
間を置かず、もう一発。
さらにもう一発。
息が完全に潰れる。
体が折れる。
「それ理由になんの?」
低い声。
「できねえ言い訳だろ」
決められる。
「ほら」
腕を掴まれる。
無理やり引きずられる。
位置が分からない。
床を擦る感覚だけがある。
「ここ」
止められる。
「落とすなよ」
何かが体に当てられる。
軽いもの。
バランスが必要なやつ。
でも、手は使えない。
見えない。
固定できない。
一瞬で、落ちる。
音。
その瞬間、蹴られる。
横から。
体が転がる。
「何してんの?」
怒気。
笑いは消えている。
「一回でやれよ」
無理な命令。
でも、成立している。
「もう一回」
繰り返される。
同じこと。
同じ結果。
毎回、失敗。
毎回、衝撃。
毎回、呼吸が削られる。
途中で、首を掴まれる。
締まる。
軽くじゃない。
はっきり。
「ちゃんとやれよ」
低い声。
圧が増える。
呼吸が止まる。
何も見えない中で、
何もできない中で、
ただ締められる。
数秒。
長い。
意識が揺れる。
その直前で、離れる。
空気が入る。
咳が出る。
でも、
「うるせえ」
押さえられる。
「なあ」
最後に声。
近い。
「なんでできないの?」
同じ問い。
でも、もう違う。
答えは出ている。
最初からできない。
でも、それは答えにならない。
「……」
声が出ない。
出せない。
その沈黙で、腹に一発。
深く。
「ほんと壊れてんな」
誰かが言う。
笑い。
軽く。
でも、決定になる。
遥は立たされる。
目は塞がれたまま。
手も使えないまま。
何もできないまま。
それでも、
「次」
声が来る。
終わらない。
ここでは、
できないことをやらされて、
できないことを理由に壊される。
それが、最初から決まっている。
#Elliot受け
えりんぎ
178
コメント
1件
うわ、これ本当に読んでて息苦しかった…。目隠しされて手も使えず、理不尽な指示と暴力が繰り返される感じが、ページからこっちにまで圧力が伝わってくるようだった。指示に従っても押される蹴られるで、「理由」が通じない閉塞感がキツい。でも読み手を引き込む力がすごい。ruruhaさん…また胸に来る回をありがとう。続きが気になるけど、今日はちゃんと息してねって思ったわ(笑)