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放課後のファストフード店。3人で窓際のテーブル席。ポテトをつまみながら、スマホアプリの「心理テスト」系ミニゲームで遊んでいる。
蓮司(スマホを覗き込みながら)
「よし、じゃあ“直感で選んで。自分を動物に例えると?”のやついこうぜ」
日下部(笑いながら)
「それさっきもやったじゃん。俺またカピバラになったし」
蓮司
「お前ほんと草食系すぎてウケるんだけど。じゃ、次は遥な」
遥(ストローでコーラの氷を回しながら、画面を見て)
「……選べって言われても……これ、全部、嫌だ」
蓮司
「えー、狼も、猫も、狐もダメ? お前じゃあ、なんなんだよ」
遥(ぼそ)
「……影、みたいなやつ」
日下部(口を止めて、少しだけ考えてから)
「それ、出てこない選択肢ってことは……遥、もうちょい“生き物らしい”方向で選べ」
蓮司
「じゃあ俺が勝手に決めてやろっか。遥は……ミミズ」
遥(無言でポテトにケチャップをつける)
「……つぶれたら、元に戻らないやつだ」
日下部(少し笑いながらも)
「……もっとさ、そういうの抜きにして楽しもうよ」
蓮司(ポテトをつまんで遥に差し出す)
「ま、でもお前がそこにいるって時点で、ゲーム成立してるし。影でもなんでも、居る側にはなるよ」
遥(受け取らず、視線だけ少し落として)
「……ありがと。そういうときは、蓮司、お前がピエロやってくれてるんだろうなって思ってる」
蓮司
「やだなー。俺、ヒーロー枠で売ってんだけど」
日下部(笑う)
「どこに」