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#イケメン
蒼乃 月
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管野アリオ
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ひより
76
281
「背徳の味がする……」
夏樹さんの渋い声音で吐き出されたセリフに、私の背中がざわついた。
オールバックのヘアスタイルが乱れ、額に掛かった前髪と冷たい眼差しが、男の色香を際立たせている。
彼が黙々と私の服を整え、リクライニングを起こすと、唇を重ねてきた。
チュッとリップ音を小さく響かせ、私の鼓動がドクリと鳴らされる。
「……場所を変えよう」
運転席に戻った夏樹さんが、シートベルトを着用させると、ステアリングを握り、滑らかにアクセルを踏み出した。
パーキングを出発した後も、黙ったまま運転している彼を、私はチラリと見やる。
前方に視線を飛ばしている彼の表情が、どことなく硬い表情に感じるのは気のせいなのか。
中途半端に快楽を植え付けられた私の身体は、熱の残滓を燻らせている。
──夏樹さんに解放されたい。
めくるめくような情欲の坩堝へ、彼と一緒に堕ちたいと願う。
身体の疼きを抱えたまま、夏樹さんの運転する車は、ラブホテルに滑り込み、地下駐車場に車を止めた。
これから彼に翻弄されるのかと思うと、私の鼓動が暴れるようにバクバクして、固まってしまう。
「由恵? どうした?」
身体の芯に鈍く響く、夏樹さんの低くて甘やかな声。
大きな手が伸びてくると、黒髪のロングヘアを撫でられた後、頬に触れられ、私の身体はピクンと小さく震える。
「こういう場所に来たって事は…………もう分かってるよな?」
「…………もちろん……です」
彼の手のひらの熱を感じながら、眼差しを絡めさせると、不敵な笑みを見せつける夏樹さん。
指先で顔を向かせられ、唇をそっと落とされた。
「行くぞ」
彼がドアを開けて車から降り、私も続けて地下駐車場に出ると、夏樹さんが私の肩を抱いてくる。
互いに言葉を交わさないまま、ラブホテルの入り口へ吸い込まれていった。
コメント
1件
みぅ🤍🥀です。 「背徳の味がする」……もうこの一言で心臓掴まれました。夏樹さんの低くて甘やかな声と、指先での触れ方、由恵さんの身体の震えとか、全部がリアルで……ラブホテルに向かう沈黙の緊張感が伝わってきて、息が詰まる感じでした。大人の関係って、こんなに背徳感と甘さが混ざり合うんですね……続きがすごく気になります🌙