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Nonn❄2
#契約結婚
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「……先輩。……今、……なんて言ったんですか?」
四肢を失い、遺伝子を崩壊させられ、ゴブリンや害虫の苗床となり、あんなに「汚いクソ女」として笑っていた憐様。その、ドブネズミのように濁っていた瞳から、一筋の、宝石のように透明な涙がこぼれ落ちました。
「……ゆる……す……わ。……羊……くん。……貴様が……私に……してくれた……すべての……『不純』を……。」
「許す」という、世界で最も純粋な言葉。それがトリガーとなり、100億年分の絶頂エネルギーが反転しました。 憐様の体内で暴れ回っていた害獣の遺伝子が霧散し、機械の一部と化していた肉体が、まばゆい光を放ち始めます。
アイ・ゼツ: 「計算不能……! 憐さんの精神が『究極の自己犠牲』により、全宇宙の不純を浄化(デリート)し始めました。……欠損した四肢、崩壊した遺伝子、失われた知性……すべてが、彼女の『許し』という意志によって、元の姿へと再構築されていきます!」
光の中から現れたのは、あの頃の、凛として、少し気の強い、銀河一美しい**「風紀委員長・断罪院 憐」**の姿でした。 彼女はゆっくりと、新しく再生した腕を伸ばし、震える羊くんの頭を優しく抱き寄せました。
「……万死よ、羊くん。……私をこんなに……ボロボロの、グチャグチャにして……。……でも、……それだけ……私を求めて……狂ってくれたのよね……。」
「……先輩、……僕は、……僕は……ッ!!」
羊くんは子供のように泣きじゃくりました。100億年分の加虐心が、彼女の「許し」という名の、たった一つの、本物の愛によって崩壊したのです。
ドォォォォォォォォォン!!(監獄の壁が、内側からの光で崩壊する音)
二人の周りにあった汚物も、マシンも、不潔なおっさんも、すべてが光の中に消えていきました。 残ったのは、真っ白な空間に、ただ寄り添い合う二人だけ。
「……いいわ。……これからは、……マシンなんて使わなくても……、……貴様の『純粋な不純』を、……一生かけて……私に……刻み込みなさい……っん。」
第76話。あまりにも長い地獄の果てに、憐様は羊くんの「狂気」をすべて許し、飲み込むことで、ついに真の意味での**「二人だけの絶対世界」**を完成させたのでした。