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#虐待
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#一次創作
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#ダークファンタジー
📩 相談
高校一年・Mさん
友達が元気なさそうにしていると、すぐ「私、何かしたかな」と考えてしまいます。
この前も、いつも普通に話している友達が休み時間にあまり喋らなくて、私が何か嫌なことを言ったのかと思いました。
聞いてみたら、ただ朝から疲れていただけでした。
別の日も、友達が急に口数が少なくなったので気になっていたら、家で嫌なことがあったと言われました。
こういうことが何度もあります。
頭では、自分とは関係ないこともあると分かっています。
でも、誰かの機嫌が悪かったり、元気がなかったりすると、自分が原因を探してしまいます。
何もしていないのに、自分が悪いような気持ちになるのをやめたいです。
遥「相手が元気ないと、自分のことを振り返っちゃうんだ」
M「はい。何か変なこと言ったかなって」
遥「その場で何も思い当たらなくても?」
M「思い当たらないから、余計に探します」
遥「分からないから探し続けるのか」
M「たぶんそうです」
蓮司「でも、それって『原因が自分じゃない』って分かるまで落ち着かないってことだろ」
M「……そうかもしれません」
蓮司「相手が落ち込んでる。理由は分からない。だから一番近くにいる自分を疑う」
M「はい」
蓮司「ずいぶん自分を犯人にしやすい考え方だな」
M「……自分でもそう思います」
日下部「でも、原因を探しても分からないなら、そこで止めた方がいい」
M「止められないんです」
日下部「じゃあ、分からないものを無理に決めない」
M「?」
日下部「友達が元気ない。理由は分からない。そこまででいい」
M「でも、自分が原因だったら……」
日下部「そのときは、相手から言われるだろ」
M「……」
日下部「何も言われてないのに、自分で原因を作る必要はない」
遥「『もしかしたら私のせいかも』って考えるところまでは、たぶん止めにくいんだと思う」
M「はい」
遥「でも、『だから私のせいだ』まで決めなくていいんじゃないかな」
M「……それはできるかもしれません」
蓮司「そもそも、相手の機嫌っておまえ一人で全部決まるものじゃないだろ」
M「はい」
蓮司「朝から寝不足かもしれないし、家で何かあったかもしれないし、別の友達と喧嘩したかもしれない。理由なんていくらでもある」
M「そうなんですよね」
蓮司「なのに毎回、自分だけ候補に入れる」
M「……」
蓮司「しかも自分が原因じゃなかったら、『よかった』で終わる。原因だったら『私が悪い』になる。どっちに転んでも、自分のことを考えてる」
M「確かに……」
遥「友達が元気ないことと、自分が悪いことを、いつもセットにしちゃってるんだな」
M「そうだと思います」
日下部「じゃあ、切り離せばいい」
M「どうやって?」
日下部「『友達が元気ない』と『私が何かした』を別の話にする」
M「……」
日下部「何かした証拠があるなら考える。でも、ないなら保留」
M「保留……」
日下部「うん。分からないなら、分からないままにする」
蓮司「それが一番難しいんだけどな」
M「すぐ答えを出したくなります」
蓮司「自分のせいにすれば、答えだけは出るからな」
M「……どういうことですか?」
蓮司「『私が悪かった』って決めれば、理由が分からなくても一応説明はつくだろ」
M「……ああ」
蓮司「本当の理由を知らなくても、自分を原因にすれば話が終わる」
遥「でも、終わったように見えて、自分だけがずっと苦しくなる」
M「はい」
遥「しかも、本当の理由は別にあるかもしれない」
日下部「だから、相手の気持ちまで勝手に引き受けなくていい」
M「……」
日下部「友達が落ち込んでるなら、心配する。それはいい。でも、理由まで自分の責任にする必要はない」
M「心配することと、自分のせいにすることは違うんですね」
日下部「違う」
遥「『大丈夫?』って聞くのはできる。でも、『私が悪いんだ』まで行かなくていい」
M「それなら、できそうです」
蓮司「あと、相手が『別に何もない』って言ったなら、それも一回そのまま受け取れ」
M「でも、本当は何かあるかもしれない」
蓮司「あるかもしれない。でも、それは相手が話すことだろ」
M「……はい」
日下部「聞かれても話したくないことだってあるしな」
遥「だから、聞いても何も言われなかったら、そこで終わりでいい」
M「自分が原因じゃないと証明しようとしなくてもいいんですか?」
日下部「しなくていい」
M「……」
日下部「悪いことをした証拠がないなら、普通にしてればいい」
蓮司「『無実を証明し続ける』みたいになってたんだろ」
M「はい……」
蓮司「それ、疲れるぞ」
M「かなり疲れます」
遥「じゃあ、次に友達が元気なかったときは?」
M「……『理由はまだ分からない』って考えてみます」
日下部「それでいい」
M「自分のせいかもしれない、じゃなくて?」
日下部「まずは分からないで止める」
M「……分かりました」
🗝 三人からのことば
遥「誰かが落ち込んでいることと、自分が悪いことは別。理由が分からないときまで、自分を原因にしなくていい」
蓮司「分からないことを『自分のせい』で埋めるな。それは答えじゃなくて、自分を責めるための仮説になってるだけ」
日下部「相手の機嫌まで自分の責任にしなくていい。何かした証拠がないなら、まず保留でいい」
コメント
1件
うわあ、めちゃくちゃ分かります……「自分が原因かも」って探しちゃうの、すごく共感しました。日下部さんの「何かした証拠がないなら保留でいい」っていう言葉、すごく優しいなって思いました。理由が分からないときまで自分を責める必要なんてないんですよね。Mさんが「分からないで止める」って言えたところが、少しほっとしました。ruruhaさんは、こういう心のモヤモヤをすごく丁寧に描かれますね。また読ませていただきます🌷