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あらすじ
交通事故で彼女を失った結城は、街の外れにある「名前を担保にする店」を訪れる。自分の名前を預ける代わりに、ひとつだけ願いが叶う店。結城の願いは、彼女と暮らす時間を取り戻すことだった。期限付きで現れた彼女は、事故で死んだ事実を知りながらも、何事もなかったように結城と日常を共にする。名前を預けている間、結城は仮の呼び名で生き、彼女は結城を本当の名前で呼ぶこともできない。期限を手数料を払って延滞すると、代償として「彼女に会えない日」が増えていく。失う恐怖から結城は決断を先延ばしにし、やがて名前は担保としての価値を失う。店に入ることも叶わなくなった日、彼女は理由も告げず消える。名前を失くしたあとで結城に残ったのは、呼べなかった名前と、取り戻せなかった時間だけだった。