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#○○の主役は我々だ!
二酸化炭素
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#日常組
ふゅう@低浮上
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推しで世界を支配する
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「なんでお前は願っちゃったんだよ! なんでお前は自分の命まで使ったんだよ! なんで俺の許可なしにそんなことしたんだよ!」
きっとこれは特大ブーメラン。相手に言ったことが、グサグサと自分の胸に刺さるのだ。
それでも相手は、こんな理不尽な怒りに笑みをつくっただけだった。
「……本当は、神社で願う前にもっとお前と話したかった……。何回も何回も先延ばしにした。けど、いつになっても会えないから……」
神社で願う覚悟がどうも決まらなくて、何度も願う日を先延ばしにしていた記憶がある。今となっては昔で、昔となれば緊張した1日だった。
「俺の覚悟返せよ! いっぱい話して、どこか遠くに旅行にでも行って、いっぱい美味いもん食って、いっぱい笑ってくれるんなら……!!」
なんでこれが最後なんだろう。
それだけが疑問だった。
「っ………そしたら……許してた……。お前は死ななかった……。俺は鬼になろうとしなかった……」
懇願、というのか。絶望、というのか。
涙でぐしゃぐしゃな顔を拭えば、ずっと無言だった相手が一言、こちらに返事を出した。
「……俺も、そうしたかったな」
ああ、うざい。
神様、ほんとうにうざい。
早くこの言葉を聞きたかった。もっともっと、ずっと前から聞きたかった。
神様は───
「───ねえ知ってる? 神様って気まぐれなんだって。俺の友達が言ってた」
───そう、気まぐれ。
嫌なほど、憎みたくなるほど気まぐれだ。だからこそ神が嫌いだと思う奴は大勢いる。その中の1人が自分だ。
「……きっと、もっと違う形があった」
こいつの優しい声が大好きで、元気はつらつなところも大好きだった。 全部が羨ましくて、うざくて、可愛らしくて、大好きだった。
戻れることなら戻りたい。戻れなくてももう一度あの関係を再構築してみせたい。
けれど、それはもう遅すぎる願いである。
「でもやっぱり神様は気まぐれだね。待ってくれやしない」
ふと相手の方に顔を上げれば、徐々に体の透けていく天乃が目の前へと立っていた。
いや、まだ。
まだ、あと少し。
もう少しでいいから───
「まっ……!!」
相手を目指した手は、行き場を失った。暖かさも感触も、ほっそりとした手も、もう触ることはできなかった。
「あーあ、もっとらだぁに刑事としての威厳ってやつを見せてやりたかったなあ!!」
元気な声は、どこか震える声で発されていた。
「そんで、俺もらだぁの教師してる姿、めちゃくちゃ楽しみにしてたのに!! 残念だなぁ」
彼はもう、どれだけ早い願いをしても叶うことはない。
死人に口なしなのだから。
「ねね、らだぁは? らだぁは何したかった?」
そんな質問をされて、少しの間考える。
もちろん仕事のことだって話したかったし、昔の恋愛話、給食、学校、お弁当、勉強、生活、買い物、どうでもいいこと……。
たくさんのことをお前と経験したかったけど、それを一言で言うには少し難しい。
だから、省略して答えるとすると───
「お前と…………お前ともっと、生きたかった……」
消え入りそうな声で言えば、相手は目を見開いてからたちまち笑顔になった。
「あれ、意外! らだぁはそんなこと言うと思ってなかった。うん、だって…そんなタイプじゃないし………単純で、なんか、えっと……あ、あー……っと………」
相手の声は徐々に震えを増し、つまったような声色へと変化した。
涙でぐしゃぐしゃな自分の顔を相手に向ける。視線の先に映るのは、全くおんなじ顔をした相手で。
「…………らだぁと………たくさん、もっと……生きたかった………」
ああ、視界がぼやけて何も見えない。
何時間でも泣けそうな勢いで、涙は溢れ出てくる。
「ごめんね。神様はせっかちみたい」
返事を言う暇もなく、相手は続けた。
「───らだぁのそばにいるよ、ずっと」