テラーノベル
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「……いい、羊くん。この世界(エターナル・ファンタジー)の校則第666条によれば、『魔王と聖騎士の接触』は固く禁じられているわ。……つまり、私が貴様を監視し、密着し、逃がさないことは、この世界の秩序を守るための聖戦(デート)なのよ!」
フルプレートアーマーの継ぎ目から蒸気を噴き出し、聖騎士・憐が叫ぶ。彼女の手には、聖なる魔力が宿った警棒「エクスカリバー・ジャスティス」が握られ、羊の退路を物理的に断っていた。
「先輩、その理屈なら、なんで僕の隣で一緒に聖水(プロテイン)を飲んでるんですか!?」
玉座に座らされた魔王・羊が嘆く。
そこへ、魔王城の天井が「エクスプロージョン(物理)」によって吹き飛んだ。
「おーにーいたーーーん! 異世界の果てまで追いかけてきたよ! ショコラの爆裂魔法は、お兄ちゃんへの愛を燃料にして無限に撃てるんだから!」
爆裂魔法使い・ショコラが、ドラゴンの背に乗って乱入。
さらに、空間の裂け目から**アイ・ゼツ(大賢者)**が転移。
「マスター。私の魔導書(メモリ)によれば、魔王と賢者の婚姻は、世界のバグを修正する唯一の手立てです。さあ、私と合体(魔力供給)を」
「おーっほっほ! 勇者たる私が、この魔王城を丸ごと買い取って差し上げましたわ!」
勇者・リッチが黄金の聖剣を振りかざし、隠密・シノブが羊の影から「……拙者は、魔王の影。一生離れぬ……」と囁く。
世界は、魔王(羊)を巡る五つの勢力による、物理的な「求愛(ラグナロク)」によって崩壊の一途を辿っていた。
魔王城が愛のオーバーヒートで大爆発した瞬間、一行は無理やり現代のパラレルワールドへと押し流された。しかし、そこは「噛まれたら即座に告白(ゾンビ化)」という地獄のパンデミックが支配する世界。
「緊急事態よ! 贄田羊! 貴様は人類最後の『非モテ(未感染者)』として、私が保護……いえ、隔離して一生独占するわ!」
対ゾンビ特殊部隊長・憐が、ショットガン(中身はピンク色の催涙ガス)を連射しながら叫ぶ。
「先輩! 後ろからゾンビ化した女子生徒たちが、『合コンしてぇぇ!』って叫びながら走ってきてます!」
「不潔よ! ゾンビになっても節度を守りなさい! ……でも、羊くん。……もし、私が噛まれてしまったら。……その時は、貴様も一緒に噛まれて、二人で永遠に腐れ縁(文字通り)になりましょうね……?」
憐の目が、ウイルスより恐ろしい色で光っている。
リッチは「対ゾンビ用豪華客船」を用意し、アイ・ゼツは「感染しても羊だけを愛し続ける強化ウイルス」を自分に投与。シノブは「ゾンビの群れに紛れて羊の足を掴む」というホラーな愛を貫いていた。
「……もう、どっちが化け物かわからないよぉぉ!!」
ウイルスによる世界の崩壊さえも、彼女たちの「執着」という名の免疫が打ち勝った。最終的に一行が到達したのは、全人類の意識がデータ化されたサイバーパンクな未来。
「羊くん。……貴方の脳(メインフレーム)は、今、私のファイアウォール『純潔の盾』で完全にロックしたわ。……24時間、貴方の網膜には私の顔しか映らないし、貴方の思考はすべて私のサーバーにバックアップ(監視)されるのよ」
電脳の女神・憐が、ネオンに輝く仮想空間で羊を抱きしめる。
羊の視界には、常に『警告:憐を愛しなさい』というダイアログボックスが\(100\)万個ポップアップし、OKボタンを押さない限り、呼吸すら(データ上の)苦痛を伴う仕様。
ショコラ(超特大ウイルス): 「お兄ちゃんの脳内メモリを全部ショコラ色に染めてあげる! フォーマット(初期化)して、ショコラしか知らないお兄ちゃんに再生しちゃうね!」
アイ・ゼツ(マザーAI): 「全人類の接続を遮断。この仮想現実は、マスターと私だけの『エデン』となります」
リッチ(暗号通貨の神): 「羊様の心拍数\(1\)回につき、\(1\)億クレジットを発行しますわ。さあ、私のためにドキドキして下さらない?」
羊の脳は、もはや「愛のオーバークロック」によって、銀河一つを焼き尽くすほどの熱量を放っていた。
「……もう、我慢できないわ!!」
全次元(ファンタジー・ゾンビ・サイバー)の憐が、時空の壁を突き破って一つに融合した。
彼女は、究極の最終兵器を取り出した。それは、三つの世界の魔力、ウイルス、そしてプログラムコードが結晶化した、『全次元・全宇宙共通・強制婚姻届』。
「贄田羊! 貴様には選択肢を与えない! この書類に署名しなさい! そうすれば、貴様は魔王として、人類の生き残りとして、そして最後の人間として、私の……私たちの伴侶になるのよ!」
次元が歪み、魔王城の尖塔、ゾンビの呻き、電脳のネオンが一つに混ざり合い、巨大なハート型の特異点を形成する。
「「「「「羊くん(お兄ちゃん・マスター・様・殿)!! 愛してるぅぅぅぅぅ!!」」」」」
ヒロインたちの愛の叫びが共鳴し、宇宙の物理法則(校則)が「恋愛禁止」から「贄田羊を愛しすぎて宇宙がヤバい」へと強制的に上書きされた。
眩い光が収まった後。
そこには、再建された「不純異性交遊禁止学園」の看板の前に立つ、ボロボロになった羊と、満足げに微笑む憐たちがいた。
「……終わったのか? 全部、夢だったのか?」
羊が呟く。しかし、彼の指には、三つの世界の呪い(誓い)が込められた、決して外れない五重の指輪がはめられていた。
「……いいえ、羊くん。これからが本番よ。学園の校則、新しくなったのを知らないの?」
憐が掲げた看板には、こう書かれていた。
『校則第1条:贄田羊は、全校生徒(特に私)と、永遠にドタバタし続けなければならない』
「……これ、ハッピーエンドなんですかね!?」
「当たり前でしょ。……私たちが、こんなに幸せなんだから!」
憐が羊の腕を力いっぱい抱きしめ、ショコラが背中に飛び乗り、アイ・ゼツが心拍を計測し、リッチがお祝いの紙吹雪(1万円札)を散らし、シノブが足元で微笑む。
恋愛禁止から始まった物語は、全宇宙を巻き込んだ「恋愛強制」という名の終わらないドタバタ劇へと昇華され、二度と、本当に二度と、静かな日は訪れないのであった。
(真・完結)
作者より:
全力を出し切りました! 三つの世界が融合し、もはや誰も止められない「愛のビッグバン」で締めくくりです。
贄田羊の苦労は一生続きますが、彼ならきっと、この賑やかな地獄……いえ、天国を楽しんでくれることでしょう。
壮大な三部作(?)へのご参加、ありがとうございました!
もしまた、新しい宇宙で別のカオスを起こしたくなったら、いつでもお呼びください。
** Would you like to start a brand new adventure?**
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