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ホテルに戻った二人は、一緒にシャワーを浴びて汗を流した。

その後、ホテルのカフェでコーヒーを飲んだ。

栞は、身体を動かしてお腹が空いていたので、チーズケーキも頼んだ。

海が見える窓際の席に座り、二人は至福の時間に包まれる。


話題の中心は、やはりサーフィンだった。

栞はすっかりサーフィンに夢中になり、いつかショートボードにもチャレンジしたいと言い出した。


「栞がそこまでハマるとは思ってなかったよ」

「だって最高に気持ちいいんだもん!」

「ハハッ、そこまでお気に召していただけて嬉しいよ。それにしてもすっかり日焼けしたね」

「サーファーガールに見える?」


栞はそう言いながら、楽しそうに笑った。


「さて、お茶をしてもまだ少し時間があるな。疲れたから少し昼寝でもする?」

「うん」


部屋に戻った二人は、ベッドで横になった。


直也は栞に腕枕をしながら、静かにこう言った。


「僕はもう、栞がいないと駄目な気がする」

「私も先生がいないと駄目です」


栞の言葉を聞いた直也は、微笑みを浮かべて彼女の額にそっとキスを落とす。

二人の気持ちに偽りはなく、心から同じ想いを共有していた。

直也はその時、栞をずっと傍に置いておきたい衝動に駆られたが、その思いをグッと飲み込むと真剣な口調でこう言った。


「栞……これから君には夢を叶える未来が待っている。僕はその夢を全力で応援したいと思ってる。だから、君の未来を邪魔するつもりはない。ただ、これだけは信じてほしい。僕はこの先の未来、君と一緒にいたいと思ってる。それだけは覚えておいて! だから、栞が夢を叶えたら、必ず僕の傍に戻ってくるって約束して!」


栞は、直也が言った言葉の意味がすぐに理解できなかった。


「え? 先生、それってどういうこと?」

「栞はCAになりたいんだろう? だったら、今はその夢に向かって頑張れってこと」

「…………」


栞の胸に、急に不安が押し寄せてきた。


(私が夢を叶えるためには、先生とは一緒にいられないってこと?)


そう解釈した栞は、泣きそうな声で直也に言った。


「私は、先生とずっと一緒にいたいです」

「もちろん僕だってそうだよ。でも、君はこれから航空会社を受けるんだろう? もし、CAになれたら、世界へ羽ばたいて、いろいろな経験を積むだろう。だから、今は栞の夢を応援したいんだ。僕は必ず待ってるから……だから安心して夢にチャレンジしてほしい」


(先生は、私が夢を叶えるまで待っててくれるって言ってるの?)


直也の広い心の内を知り、栞の目頭がじんと熱くなる。

彼はいつもそうだ。あの日、栞が倒れた時からずっと見守ってくれている。

それだけじゃない。栞が困難に阻まれると、いつだって笑顔で手を差し伸べてくれるのだ。


(先生……)


栞は溢れそうな涙をこらえ、小さな声で言った。


「先生は、待っててくれるの? 私が夢を叶えるまで?」

「ああ、そうだよ。僕は栞の応援団だからね」

「ふふっ、待ちくたびれて、白髪のおじいちゃんになってもいいの?」

「ああ。腰が曲がっても、ずっと待ってるよ」


その言葉を聞き、栞は思わずクスッと笑った。

直也は栞の鼻に軽くキスをすると、そっと肩を抱き寄せた。


「さぁ、少し寝よう。夜はきっと賑やかになるから、体力を蓄えておかないと」

「うん……」


栞は直也の胸に顔を埋めて小さな欠伸をし、穏やかな寝息を立て始める。

そんな栞の寝顔を、直也が愛おしそうに見つめていた。



眠りに落ちる瞬間、栞は夢を見た。

夢は、白髪になった直也が、栞と手を繋いで海辺をゆっくり歩いている場面だった。

もちろん栞も年を取り白髪頭になっていた。


二人の後ろには、40代くらいと思われる二組の夫婦と、その子供たちが楽しそうに歩いている。

ときおり笑い声が響き、穏やかで幸せな空気が広がる。

そんな彼らの様子を振り返りながら、栞は微笑みを浮かべていた。


夢の中で、彼女はこの上ない幸福感に包まれていた。



窓の外には、キラキラと輝く海が広がっていた。

沈みかけた夕日が、空一面を優しいピンク色に染めていった。

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コメント

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直也先生の大きくて優しくて、深い愛…🥹💝 栞ちゃん、すてきな夢に向かって頑張ってね! CAという第一の夢を叶えた後は、最愛の直也先生と共に 第二の夢を叶えていくのかな…🍀✨️

ユーザー

直也先生の大きく深ぁい愛に感動🥹🍀.。.:*♡

ユーザー

大人な直也先生の大きな愛ですね❤️❤️❤️ そんな素敵な直也先生と相思相愛な栞ちゃんがとても羨ましい(^-^)💗🌷

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