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(放課後、教室の隅。机を三人で囲んでいる。窓の外はもう夕焼け。蓮司が何気なくノートを開く)
蓮司「ちょっとゲームでもしない?」
日下部「……お前が言うと、ろくなことじゃなさそうなんだけど」
蓮司「偏見だな。軽いやつだよ。『この中で一番○○っぽいやつ』ってテーマで、一斉に誰かを指差す。ただそれだけ」
遥「……なにそれ。やんわりと攻撃し合うやつじゃん」
蓮司「気に入らなきゃ黙ってればいい。どうせ、普段からそうしてるんだし」
(日下部が苦笑しながら腕を組む)
日下部「ま、たまにはそういうのも悪くないか。殴り合いにさえならなきゃ」
蓮司「よし。じゃあ……最初のテーマは、『一番、裏がありそうなやつ』」
(沈黙が落ちる。3人とも一瞬、目を合わせない)
蓮司「せーの、でいくか」
全員「……せーの」
(3人同時に指差す)
蓮司 → 遥
日下部 → 蓮司
遥 → 蓮司
(妙な静けさ。ふっと蓮司が笑う)
蓮司「なるほどね。俺、二票。遥からも?」
遥「おまえはいつも誰かを見下ろす目してる。しかも、それに気づかせないようにしてる」
蓮司「見透かされてる気がするのは気のせいか。……で、遥は俺に指されたのが気に食わない?」
遥「気にするほど興味ない」
日下部「やっぱお前ら、まともにゲームやってないだろ」
(少しだけ笑いが漏れる。蓮司が再びノートをめくる)
蓮司「次のテーマ。『いちばん、誰かを守りそうなやつ』」
日下部「……それはちょっと難しいな」
蓮司「難しいから面白い」