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翌日の日曜日、雪子は和真を駅まで送って行きがてら途中の店でランチをした。

和真が鰻を食べたいと言うので、父と三人でよく行った行きつけの鰻屋へ寄りうな重を食べた。


昨日、今日と親子水入らずの時間を過ごす事が出来た。

和真は商社に勤めてから三年目に入る。

仕事にもだいぶ慣れ出張も増えてきたようで、重要な仕事も少しずつ任されているようだ。


雪子が一番知りたかった『彼女』に関してはまだガールフレンド止まりのようだ。

映画や食事に行く相手はいるようだが、まだ友達としての付き合いらしい。

和真は、今は仕事に打ち込む時期と考えているのであえて特定の彼女は作らないようにしているようだ。

和真なりに色々と考えて行動しているのだと知り、そんな息子の事を頼もしく思う。


昼食を終えてからは和真を改札まで送って別れた。

和真には、作り置きした総菜や商店街で買った食べ物をいくつか持たせた。

こうして実家に帰った時は、なるべく色々持たせるようにしている。


和真が、鬱々している雪子を心配して会いに来てくれたのはわかっていた。

和真は昔から優しい子だった。

しかし、息子の貴重な休日を母親の為に使わせてしまっては申し訳ない。

その為にも息子に余計な心配をかけないようにしなくては……雪子は改めて思った。


せっかく駅まで来たのだからと、少し買い物をして帰る事にした。

雪子は行きつけの店がある昔ながらの商店街へと向かう。


小町通りは観光客でごったがえしていたが、地元の人が利用する商店街はいつもと変わらなかった。

行きつけのパン屋や日本茶の店に寄り、必要な物を買う。

時間はいくらでもあったので、久しぶりにあちこちの店を覗いて見る事にした。


新しい雑貨店がオープンしている事に気づき、雑貨好きの雪子は早速入ってみる。

そこで売っている雑貨のテイストは雪子好みの北欧雑貨で、売っている品のどれもが素敵だった。


雪子はそこで、2客のカップ&ソーサーを購入した。

コーヒーを美味しく淹れられるようになったら、このカップで和真と飲もうと思った。


雑貨店を出ると午後三時になっていた。

駅前に戻ると、この時間いつもはほぼ満席の駅中カフェが珍しく空いていている。

歩き疲れた雪子は、コーヒーを一杯飲んで帰ろうと思い、買い物袋を抱えて店へ入った。


『本日のコーヒー』を注文してから、窓際にあるカウンター席へ腰を下ろしホッと一息つく。

窓の外の道行く人を眺めながら、淹れたての美味しいコーヒーをゆっくり味わう。

雪子は先週の月曜日、修が主宰するコーヒー教室へ初めて参加した。

受講者は全部で4名で、和気あいあいとしたとても楽しい教室だった。


雪子と同じ初参加の男性が一人いたが、あとの2名は数ヶ月前から通っていると言った。

その二人は雪子よりもひと世代若い女性達で、とても感じのいい人だった。


修の話によれば、いずれコーヒーの味から豆の産地がわかるようになるらしい。

だから外でコーヒーを飲む時は味と香りを意識して飲むようにと言われたので、この日も雪子は集中して飲む。

コーヒーの勉強を始めてみると、様々な知識が増えこうしてカフェに来る時にも様々なアンテナを張り巡らせるので、

以前よりもカフェに来る事が楽しみになった。


充実した気分で雪子がコーヒーを味わっていると、道行く人の中に見覚えのある顔を見つけた。

目の前にいるのは俊だった。

雪子は驚きながら俊の様子を観察する。

すると俊の隣に女性がいるのが見えた。


俊が足早に歩くと女性は慌てて追いかけるようについて行く。

そして女性は俊の腕を掴むと、何かを訴えるように話しかけていた。


女性は若くてとても綺麗な人だった。


抜群のスタイルに女らしい装い、短いワンピースから覗く細い脚の先には華奢なピンヒールが見える。

緩くウェーブがかかった長い髪がとてもエレガントだ。

人目を引く華のあるその美しさは、もしかしたらプロのモデルなのかもしれないと雪子は思った。


(一ノ瀬さんの奥様? それとも恋人?)


雪子がそう思っていると、なんと2人は雪子がいるカフェへ入って来た。

51歳のシンデレラ

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コメント

5

ユーザー

雪子さんの親心が共感しちゃいます🥺💕💕

ユーザー

しつこい女豹🐆、とうとう来た✧⁠\⁠(⁠>⁠o⁠<⁠)⁠ノ⁠✧??

ユーザー

↓同意しまーす🫡ゆりあだと思うわぁ😮‍💨押しかけてきたに違いない。自信満々だから断られるはずはない!むしろ喜んでくれてるって飛んだ勘違いお花畑さんヤレヤレ🌀俊さんがどうやって撃沈させるか期待でいっぱい🎵

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