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『もし3人がアルバイトを始めたら』
きっかけは蓮司の一言だった。
蓮司:「なあ、俺らもバイトとかやってみたくね? 自由に使える金があるとか最高じゃん!」
教室の片隅。放課後の光が差し込む中で、唐突に言い出す。
日下部:「……おまえは金あったらすぐ消えるだろ。どうせゲーセンとお菓子」
蓮司:「うっ……図星。でもな、なんかさ、大人っぽくね? “俺、バイトあんだけど”とか言いたいわけよ!」
遥:「……言うために働くの?」
蓮司:「おー遥ツッコミ鋭い。けどそういうのもアリだろ!」
話題は“どんなバイトするか”に移った。
日下部:「俺なら……本屋とか。静かで落ち着いてる。誰も俺に話しかけてこなさそうだし」
蓮司:「逆に言えば、めちゃくちゃ暇そうだな。眠くなんね?」
日下部:「……本があるからいい」
蓮司:「はいはい、じゃあ遥は?」
遥:「……接客は、やだ」
蓮司:「即答!? じゃあ裏方系だな。倉庫で品出しとか?」
遥:「……重いの、無理」
日下部:「じゃあ……工場でライン作業とか」
蓮司:「地味だなあ! もっと夢のあるやつない?」
蓮司は調子に乗って空想を広げていく。
蓮司:「俺はさ、やっぱカフェの店員! エプロンして『お待たせしました、アイスラテです♡』って」
日下部:「……おまえに合わない」
遥:「……すぐこぼす」
蓮司:「二人とも辛辣すぎるわ!」
そこでふと現実的な案が出る。
日下部:「……コンビニは? どこにでもあるし、時給もまあまあ」
蓮司:「お、いいじゃん! 深夜シフト入ったら夜更かしできるし!」
遥:「……眠いの嫌」
日下部:「じゃあ昼間」
蓮司:「いや、夜中に雑誌立ち読みしてる変な客とかさ、そういう出会いがあるんだって!」
日下部:「出会い目的でバイトするな」
遥:「……万引き捕まえるの、蓮司だね」
蓮司:「やだよ! 俺すぐ逃げられそう!」
そんな調子で盛り上がり、結局それぞれの妄想バイト先が固まった。
蓮司:カフェ店員(ただしふざけすぎてクビになりかける未来)
日下部:本屋のレジ(客より本に夢中で注意される未来)
遥:仕方なくコンビニ裏方(でも真面目で意外と評価される未来)
蓮司:「よし決まり! もし3人が働いたら、超カオスな職場になるな」
日下部:「……すぐ潰れるな」
遥:「……でも、ちょっと楽しそう」