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Lulu
34
眠狂四郎
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昼休み。階段の踊り場。遥は一人で座って、スマホを見ている。通知を開く。
『また見つけた』
遥
動画のリンク。開かない。スマホを伏せる。その時、上の階から女子の声がする。
女子A
女子B
女子A
女子B
女子A
女子B
女子A
女子B
女子A
笑い声。遥は顔を上げない。
女子B
女子A
足音が止まる。遥はスマホを握る。
女子A
女子B
女子A
女子B
二人が階段を下りていく。遥はしばらく動かない。
遥
スマホを見る。また通知。今度は開く。
『さっきの二人も見てたよ』
遥
画面を閉じる。
その日の放課後。図書室。遥は奥の席に座っている。静かな場所を選んだつもりだった。ページをめくる。
女子C
女子D
女子C
女子D
女子C
女子D
女子C
女子D
女子C
女子D
遥の手が止まる。
女子C
女子D
女子C
女子C
女子D
女子C
女子D
女子C
女子D
女子C
女子D
女子C
女子D
女子C
二人が笑う。遥は本を閉じる。
女子C
女子D
女子C
女子D
遥が立ち上がる。椅子を戻す。
女子C
遥
女子C
遥
女子D
遥
女子C
遥
女子D
遥
図書室を出る。
廊下ではなく、特別棟へ続く渡り廊下に向かう。誰もいない。遥は窓際で立ち止まる。スマホを見る。また通知。
『図書室でも逃げてて草』
遥
誰かが見ている。誰かが知っている。どこへ行っても、自分だけが知らないところで話題になっている。
遥
スマホをポケットにしまう。そのまま歩く。
保健室の前を通る。中から教師の声が聞こえる。
教師A
教師B
教師A
教師B
教師A
教師B
遥の足が止まる。
教師A
教師B
遥はその場を離れる。誰にも気づかれないように。
校舎裏。人の少ない場所。
遥
壁にもたれる。スマホを取り出す。通知。
『先生も知ってるって』
遥
遥はしばらく画面を見つめる。そして、
遥
それだけ呟く。怒りが湧く。怖い。気持ち悪い。腹が立つ。なのに、最後に出てくるのは、
遥
自分を責める言葉だった。
遥
少し黙る。
遥
そこで言葉が止まる。「助けて」と言えばいい。誰かに言えばいい。日下部に。蓮司に。 けれど、
遥
スマホを握る。
遥
誰に向けた言葉なのか、自分でも分からなかった。
コメント
1件
第49話、読み終わりました。物語を通してずっと漂う“誰かが知っている、でも誰も口に出さない”という息苦しさが、本当に心に刺さりました。特に、遥が「俺がちゃんと言えば」と自分を責めたあと、最後に「知らないふりしててくれればいい」と呟くところ……あの、助けを求められない痛みが、静かに、でも確かに伝わってきました。ruruhaさんの、視線や間の取り方の繊細さが光る回でした。続きがとても気になります。