ナレーター
ある少年が寺で暮らしていました。
ナレーター
ある日彼は和尚に、「本を一冊お借りしてもよろしいですか。」とたずねました。
ナレーター
和尚は勉強熱心な少年だと思い、難しい本を渡しました。すると少年は
少年
すみません。これでは薄すぎます。
和尚
そうかね?
和尚
なら、もっと難しい本をやろう。
和尚
ほれ。
少年
すみません。これでもまだ薄すぎます。
ナレーター
と言いました。和尚は感心し
和尚
午後はずっと勉強するつもりなのかね?
ナレーター
とたずねました。
少年
いいえ、和尚さん。
ナレーター
と少年は答えました。
少年
昼寝をするので、本を枕に使いたいのです。