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無名の灯 答えを持たない相談室3

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無名の灯 答えを持たない相談室3

47 - 第47話 笑われる側をやめたら、居場所がなくなる気がする

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2025年12月19日

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高校二年生・仮名:Tさん


私はクラスで、いわゆる「いじられ役」です。

からかわれることも多いけど、

笑いに変えれば場が和むし、

それで輪に入れてるならいいと思ってきました。


でも最近、正直しんどくなってきて。

笑ってるふりをするのがつらくて、

少し距離を取るようにしたら、

前より話しかけられなくなった気がします。


もし完全にいじられ役をやめたら、

誰も私に話しかけてこなくなるんじゃないか、

そう考えると怖くて、

結局また元に戻ってしまいます。


私は、どうしたらいいんでしょうか。





「……これな。

“役”として一番消耗するやつだと思う」


蓮司

「うん。“笑わせてる側”じゃなくて

“笑われて場を保ってる側”だね」


日下部

「……Tさん、もう気づいてるよな。

楽しいから笑ってるんじゃないって」


「“いじられ役やめたら誰も来なくなる”って不安

それ、めちゃくちゃリアルだよ」


蓮司

「だって実際、

“いじれるから近づいてた人”は離れる可能性ある」


日下部

「……そこ、誤魔化さない方がいい」


「でもさ

それって“Tさん本人”に来てたわけじゃなくて

“使いやすい役”に来てただけなんだよな」


蓮司

「そう。関係じゃなくて、機能」


日下部

「……笑って受け取ってくれる人がいるから 安心して投げてただけ」


「Tさんが静かになった瞬間、 相手は“どう接したらいいか分からなくなった”だけ」


蓮司

「それを“嫌われた”って思わされがちだけど、 実際は、雑な関係が終わっただけ」


日下部

「……でも怖いよな。 誰も来ない時間」


「うん。正直、空白はできる」


蓮司

「一時的にね。

“役を降りた直後”は、必ず揺れる」


日下部

「……その空白を埋めるのが “本当に話したい人”だ」


「いじられ役ってさ、 “自分を雑に扱っていいですよ”って 先に許可出してる状態なんだよ」


蓮司

「それをやめたら、 相手も“ちゃんと向き合うか、離れるか”を迫られる」


日下部

「……離れる人が出るのは 失敗じゃない」


「むしろ 今まで無理して守ってた人数が減るだけ」


蓮司

「Tさんが心配してる“誰も話しかけてこない”は “誰でもよかった状態”が終わるってことでもある」


日下部

「……数は減る。 でも、密度は変わる」


「あとさ。 “いじられ役をやめる”って 急に強くなる必要ないから」


蓮司

「笑わない日を増やす。

ツッコまない回を作る。

それでいい」


日下部

「……“今日はそのノリ無理”って 態度で示すだけでもいい」


「それで残る人は

Tさんが笑わなくても、そばにいる人だ」


蓮司

「居場所って

“自分を削って守るもの”じゃない」


日下部

「……Tさんが消えない場所は ちゃんとある」


「今は、役が先に立ってただけだ」


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