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高校二年生・仮名:Rさん
私はいつも、場の空気を読む側です。
誰かが黙ったら話題を振るし、
微妙な空気になったら冗談で流します。
最初は自然にやってただけなのに、
いつの間にか
「Rがいれば大丈夫」
「空気悪くならないよね」
って言われるようになりました。
でも正直、しんどいです。
自分が疲れてても、
誰かが不機嫌だと放っておけなくて。
たまに何もせずにいると、
「今日どうしたの?」
「元気ない?」
って言われて、
結局また元に戻ってしまいます。
“空気を読む側”から降りたいのに、
降り方が分かりません。
遥
「……あー、これ完全に“役”ついちゃってるな」
蓮司
「うん。もう“性格”じゃなくて、周囲からの期待になってる」
日下部
「……Rさんが空気を読まなかったら困る、って構図ができてる」
遥
「しかもさ、Rさんがやってることって 感謝されにくいやつなんだよな」
蓮司
「そう。空気が壊れなかった結果しか残らないから “何もしなかった人”みたいに扱われる」
日下部
「……本当は一番神経使ってるのにな」
遥
「“Rがいれば大丈夫”って言葉、
信頼っぽく聞こえるけど、実際は丸投げだよな」
蓮司
「安心を一人に預けてる状態だね。
その人が崩れたら終わるのに」
日下部
「……“降りられない”のは、 Rさんが優しいから、じゃなくて
周りが慣れすぎたからだ」
遥
「で、Rさんが黙ると “いつもと違う”って言われる」
蓮司
「役から外れた瞬間に、異常扱いされるんだよね」
日下部
「……それ、かなり消耗する」
遥
「Rさんさ。 “空気を読むのが得意”なんじゃなくて
“壊れるのが怖い”だけじゃないか?」
蓮司
「うん。“誰かが傷つく前に自分が動く”を覚えすぎた」
日下部
「……それは生き延びるために身につけた反応だ。
簡単には外れない」
遥
「だからさ、いきなり降りなくていい。
まず“読まない時間”を少し作る」
蓮司
「一回、空気が微妙になっても手を出さない。
崩れるかどうか、見てみる」
日下部
「……たいていは、意外と崩れない。
他の誰かが動く」
遥
「Rさんが全部背負ってたって、分かる瞬間だな」
蓮司
「“今日静かだね”って言われたら
“そうかも”で止めていい」
日下部
「……説明しなくていい。 元に戻る義務もない」
遥
「“空気を読む側”を降りるって
無責任になることじゃないから」
蓮司
「むしろ、自分を一人の人として扱い直すこと」
日下部
「……Rさんが空気を読まなくても 関係が続く場所は、ちゃんと残る」
遥
「そこが、本当に居ていい場所だ」
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