TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

無名の灯 答えを持たない相談室3

一覧ページ

「無名の灯 答えを持たない相談室3」のメインビジュアル

無名の灯 答えを持たない相談室3

46 - 第46話 “空気を読む側”から降りられない

♥

12

2025年12月18日

シェアするシェアする
報告する

📩 相談


高校二年生・仮名:Rさん


私はいつも、場の空気を読む側です。

誰かが黙ったら話題を振るし、

微妙な空気になったら冗談で流します。


最初は自然にやってただけなのに、

いつの間にか

「Rがいれば大丈夫」

「空気悪くならないよね」

って言われるようになりました。


でも正直、しんどいです。

自分が疲れてても、

誰かが不機嫌だと放っておけなくて。


たまに何もせずにいると、

「今日どうしたの?」

「元気ない?」

って言われて、

結局また元に戻ってしまいます。


“空気を読む側”から降りたいのに、

降り方が分かりません。





「……あー、これ完全に“役”ついちゃってるな」


蓮司

「うん。もう“性格”じゃなくて、周囲からの期待になってる」


日下部

「……Rさんが空気を読まなかったら困る、って構図ができてる」


「しかもさ、Rさんがやってることって 感謝されにくいやつなんだよな」


蓮司

「そう。空気が壊れなかった結果しか残らないから “何もしなかった人”みたいに扱われる」


日下部

「……本当は一番神経使ってるのにな」


「“Rがいれば大丈夫”って言葉、

信頼っぽく聞こえるけど、実際は丸投げだよな」


蓮司

「安心を一人に預けてる状態だね。

その人が崩れたら終わるのに」


日下部

「……“降りられない”のは、 Rさんが優しいから、じゃなくて

周りが慣れすぎたからだ」


「で、Rさんが黙ると “いつもと違う”って言われる」


蓮司

「役から外れた瞬間に、異常扱いされるんだよね」


日下部

「……それ、かなり消耗する」


「Rさんさ。 “空気を読むのが得意”なんじゃなくて

“壊れるのが怖い”だけじゃないか?」


蓮司

「うん。“誰かが傷つく前に自分が動く”を覚えすぎた」


日下部

「……それは生き延びるために身につけた反応だ。

簡単には外れない」


「だからさ、いきなり降りなくていい。

まず“読まない時間”を少し作る」


蓮司

「一回、空気が微妙になっても手を出さない。

崩れるかどうか、見てみる」


日下部

「……たいていは、意外と崩れない。

他の誰かが動く」


「Rさんが全部背負ってたって、分かる瞬間だな」


蓮司

「“今日静かだね”って言われたら

“そうかも”で止めていい」


日下部

「……説明しなくていい。 元に戻る義務もない」


「“空気を読む側”を降りるって

無責任になることじゃないから」


蓮司

「むしろ、自分を一人の人として扱い直すこと」


日下部

「……Rさんが空気を読まなくても 関係が続く場所は、ちゃんと残る」


「そこが、本当に居ていい場所だ」



無名の灯 答えを持たない相談室3

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

12

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚