「だーっ!!まただよ〜…!!」
「なんで毎回バグんだよ!!」
そんな声と共に台パンの音が響き渡る。痛い。だけどそれよりも怒りが勝つ。
俺が毎回ゲームする度にゲームはバグる。ゲーム自体に嫌われているかのように。再起動してもバグる。無理やり進めようとしてもバグって最初から。
あぁ、つまらない。こんな気分になるならゲームなんて始めなきゃ良かった。そう思っていると画面にある文字が表示された。
「なんだ?これ」
画面には
「
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎ バグを停止しますか?
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎▶︎ はい
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ いいえ
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ 」
の文字があった。
「そんなん『はい』に決まってんだろ!!」
そう八つ当たりのような声を上げながら選択肢を押す。
「
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎ 『はい』を確認しました。
《世界》の再起動を始めます。
《世界》の再起動まで26/100
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎ ︎︎ 」
そうして表示されたのは世界の再起動画面。
「てかバグ直せるんだったら早く言えよなぁ…」
「時間ロスで最悪〜」
独り言を零す。そんなことをしてるのも束の間、ゲーム機から再起動完了の合図を告げる音楽が聞こえ始める。
「お、案外早いじゃん〜!」
寝転がっていた身体を起き上がらせ、そんなことを言う。が、急に体が重くなり、瞼が勝手に閉じる。まるで永遠の眠りに着く前のような感覚で。
心地いい風が俺に吹き着く。いや、待て。家の中なのに風を感じる?おかしい。窓も閉めてるし風なんか来るはずがない。そんな疑問を抱きながら瞑っていた目を無意識に開く。と、目に映ったのは家の中じゃない場所。
「は?!」
驚きを隠せず、声を上げる。そう。俺はthe森って場所に寝転がっていたのだ。