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校舎裏の薄暗い隅。誰も来ないはずの場所に押し込まれ、息が詰まる。
奴らの視線は、まるで俺の存在をなぞるかのように鋭い。
「お前みたいなのは、こうやって壊れていくのが役目なんだ」
声がざらついて、嫌な響きを帯びている。
腕を掴まれ、強引に身体を押し付けられる。
「これができなきゃ、生きてく資格もないよな」
言葉の刃が、身体を貫く。
抵抗しようとする気力はもう、ない。
ただ、じっと耐えるしかないと思い込まされている。
誰かが無言で、肌を掴み、押し込む。
声は出せない。だけど小さく漏れた震えだけは止められなかった。
「弱くてもいい。お前はここで壊れて、消えていく」
繰り返される言葉に、思考が霞み、心が冷たく凍りつく。
俺は“そういう存在”として固定され、逃げ場はもうない。
この場は、身体も心も侵食する。
腕を掴まれ、身体が壁に押し付けられる。
手のひらのざらつきが、肌の奥にまで触れてくる気がして、鳥肌が立つ。
抵抗する気力はとっくに消えているのに、身体は勝手に震えてしまう。
「お前がどれだけ嫌われてるか、わかってるのか?」
耳元で囁く声に、震えが止まらない。
「壊れるのが仕事なんだ。お前の価値はそこだけ」
息を吸おうとしても、胸が締め付けられて、空気が足りない。
「声なんて出すなよ。出たらもっと痛いことになるからな」
俺の体に、無理やり押し込まれたものがある。
声に出せない違和感と羞恥で、呼吸が乱れ、視界がかすむ。
それを弄ばれているのに、誰にも助けを求められない。
俺の存在は、そうやって見せ物にされ、踏みにじられていく。
「お前が泣いても、誰も助けちゃくれない」
「ここで壊れて、壊れたままの姿を晒してろ」
心の中の小さな希望は砕かれ、ただ絶望だけが膨れ上がる。
逃げたい。でも逃げられない。
この場所も、身体も、もう俺のものじゃない。
腕を掴まれ、身体を壁に押し付けられる。
胸の奥が締め付けられ、息苦しさに顔をゆがめる。
「ん……」と、思わず小さく声が漏れた。
周囲の視線が一斉にこちらを向く。
「あ、やべ……」
焦る気持ちと羞恥が交錯して、視線を落とすしかできない。
「ほら、声出したな。気持ちいいんだ?」
嗤い声が飛び交い、体がさらに硬直する。
そのたびに、「あっ……」と短く漏れる息に、誰かが嘲笑を重ねる。
どんなに我慢しても、身体は正直だった。