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私の親は一昨年、亡くなった。
交通事故で即死だった。
私は自分で言うものなんだが、問題児だ。
それで喧嘩した後、私は家を飛び出した。
その時に曲がり角から車が出てきて私は死んだ。
はずだった。
なのに、
あいつらが、
私の代わりに轢かれて死んだから、
私は死ななかった。
そして私は高校生になった。
中学の時なんて友達は居ない。
だから一人ぼっちでも全然平気だ。
「最初の授業と言ったら自己紹介だよな?」
「じゃあ隣とペア組んで、自己紹介しろー」
そう担任が言う。
各々、隣の奴と自己紹介を始めていく。
自己紹介なんて、要らないと思う。
だって友達作るタイミングで、
勝手に自己紹介じみた行為をするから。
それに、面白くないし。
というか全然隣の人、話しかけてこない…
そう思い、チラリと隣を見ると、
「んん…」
寝ていた。
は?
こんな時に限って、寝んなよ。
先生に怒られんぞ。
「おい、そこ!!新山!!寝てないで隣と自己紹介しろ!!」
ほら、言ったじゃん。
そう思っていると、
ゾンビのように寝ていた隣の奴がムクリと起き上がり、私の顔を見て
「…誰?」
と言った。
「お前こそ誰やねん!!」
と言いながら立ち上がると、
周りの奴は引いたような目をしていた。
「いや、初対面の人に『お前』って言われたくないんだけど…」
「新山 蒼斗。これでいい?」
そう机に突っ伏しながら言った。
「で、君は?」
そう聞かれたが、私は黙った。
だって、自分の名前嫌いなんだもん。
こんな名前、なんで付けたんだろう。
「なんで黙るの?」
「こんな良い対応してあげてるのに、自分のペースで動くなよ」
そう新山が呟く。